PostgreSQLの初期化とWebアプリケーションサーバーのインストール

2011年11月1日(火)
宮原 徹(みやはら とおる)

クラウドサービスの代表例とも言えるAmazon EC2を使ってWebアプリケーションを動作させるため、LinuxとApache、PHPとPostgreSQL 9.0、いわゆるLAPP環境を構築する手順を解説する。

なお、本連載ではPostgreSQLのデータベースを操作するためのSQLなどについては触れていないので、LPI-Japanが無償で提供しているテキスト「オープンソースデータベース標準教科書」を参照して欲しい。PDF版、EPUB版が提供されているので、作業時に参照できるようにしておくと良いだろう。
→参照:「オープンソースデータベース標準教科書」ダウンロードページ

PostgreSQLの初期化

第2回ではPostgreSQLのインストールが完了した。今回は、PostgreSQLの初期化を行う。初期化することで設定ファイルが作成され、テンプレートデータベース、初期データベースが作成される。

データベースの初期化

初期化を行うには、postgresql-9.0サービスにinitdbをつけて実行する。初期化が終わったらサービスを起動する。

PostgreSQLの初期化実行例

  # service postgresql-9.0 initdb
  データベースを初期化中:                                    [  OK  ]
  # service postgresql-9.0 start
  postgresql-9.0 サービスを開始中:                          [  OK  ]

スーパーユーザーでデータベースを確認

パッケージインストール時にユーザーpostgresが作成されており、このユーザーがデータベースのスーパーユーザーとして管理権限を持っている。suコマンドでユーザーpostgresに変更し、psqlコマンドでデータベースが初期化されていることを確認する。

データベースの初期化の確認

# su - postgres
-bash-4.1$ psql -l
                                       データベース一覧
   名前    |  所有者  |エンコーディング |  照合順序   |Ctype(変換演算子) |アクセス権       
----------+---------+---------------+------------+-----------------+-------------
postgres  |postgres |UTF8           |ja_JP.UTF-8 |ja_JP.UTF-8      | 
template0 |postgres |UTF8           |ja_JP.UTF-8 |ja_JP.UTF-8      |=c/postgres  +
          |         |               |            |             |postgres=CTc/postgres
template1 |postgres |UTF8           |ja_JP.UTF-8 |ja_JP.UTF-8      |=c/postgres  +
          |         |               |            |            |postgres=CTc/postgres
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著者
宮原 徹(みやはら とおる)
日本仮想化技術株式会社 代表取締役社長兼CEO

日本オラクルでLinux版Oracleのマーケティングに従事後、2001年に(株)びぎねっとを設立し、Linuxをはじめとするオープンソースの普及活動を積極的に行い、IPA「2008年度 OSS貢献者賞」を受賞。2006年に日本仮想化技術(株)を設立し、仮想化技術に関する情報発信とコンサルティングを行う。現在は主にエンタープライズ分野におけるプライベートクラウド構築や自動化、CI/CDなどの活用について調査・研究を行っている。

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