MySQL、PHPの設定とデータベース作成

MySQLとPHPの設定とデータベースの作成
WordPressは、データを格納するために、MySQLというデータベースシステムを利用しています。MySQLは、Linuxだけでなく、WindowsやMacOSでも利用可能な、オープンソースのリレーショナルデータベースです。また、データベースシステムのMySQLとともに、WordPressにとってPHPも重要な存在です。MySQLとPHPのパッケージのインストールは、CentOSのインストール時にほとんどのことは行っていますが、ここでは、PHPの拡張機能のインストールとMySQLの初期設定を行います。
MySQLとPHPのインストールを確認する
MySQLのインストール状況を確認する
CentOSのインストール時に、MySQLはインストールされているので、インストール状況のみを確認します。
[root@www ~]# yum list installed | grep mysql⏎ mysql.x86_64 5.1.73-3.el6_5 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 mysql-connector-odbc.x86_64 mysql-libs.x86_64 5.1.73-3.el6_5 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 mysql-server.x86_64 5.1.73-3.el6_5 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 [root@www ~]#
MySQLのインストール状況を確認できました。
MySQLとは
MySQLは、Monty Widenius氏によって開発が開始され、1995年にMySQL 1.0がリリースされています。リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS:Relational DabaBase Management System)として、すでに20年の運用実績があります。インターネットの世界的な普及とともに、高速で使いやすいRDBMSとして普及してきました。2008年にSun Microsystems社に買収され、2009年にSun Microsystems社がOracle社に買収され、現在は、Oracle社の事業部門からリリースされています。オープンソース版と商用版があり、本書で利用するのは、GPLに基づいて公開されている、オープンソース版のMySQL Community Serverです。
PHPとは
PHP(Hypertext Preprocessor)は、デンマーク系カナダ人であるRasmus Lerdorf氏が開発し、1995年にバージョン1.0がリリースされました。Linuxをはじめ、Windows、MacOS X、UNIX系OSなどの多くのOS上で動作します。また、PHPは現在使用されているほとんどすべてのWebサーバー(ApacheやIIS、nginxなど)やデータベース(MySQL、PostgreSQL、SQL Server、Oracleなど)をサポートしているため、データベース機能を用いたWebアプリケーションでは、よく利用されるスクリプト言語です。
WordPressの利用に必要なMySQLとPHPの機能
WordPressは、投稿した記事やシステムの設定などを保存するためのデータベース管理システムとしてMySQLを利用します。また、WordPress自体がPHPで開発されており、テンプレートやプラグインの開発もPHPで行われるため、これらを実行するために、PHPが必要になります。
PHPやMySQLのバージョンを確認する
CentOSのコマンドラインから起動されるプログラムの多くは、コマンドラインオプションを表示するヘルプオプションを用意しています。ヘルプオプションは、たいてい「-h」か「-help」「--help」といったオプションで表示されます。ヘルプを実行すると、PHPは「-v」、MySQLは「-V」を指定するとバージョンが表示されることがわかります。より詳しい情報が必要な場合は、「yum info php」「yum info mysql」などと実行すると、パッケージの詳細な情報が得られます。
PHPのインストール状況を確認する
[root@www ~]# yum list installed | grep php⏎ php.x86_64 5.3.3-38.el6 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 php-cli.x86_64 5.3.3-38.el6 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 php-common.x86_64 5.3.3-38.el6 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 php-gd.x86_64 5.3.3-38.el6 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 php-pdo.x86_64 5.3.3-38.el6 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 php-pear.noarch 1:1.9.4-4.el6 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 php-xml.x86_64 5.3.3-38.el6 @anaconda-CentOS-201410241409.x86_64/6.6 [root@www ~]#
PHPのインストール状況を確認できました。CentOSのインストール時に、PHPはインストールされているますが、「php-mbstring」「php-mysql」のパッケージが不足している状態です。
PHPのMySQL拡張をインストールする
PHPの追加パッケージを指定します。「Is this ok [y/N]:」あるいは「これでいいですか? [y/N]」という確認があったら、「y」を入力してください。
[root@www ~]# yum install php-mbstring php-mysql⏎ 読み込んだプラグイン:fastestmirror, refresh-packagekit, security インストール処理の設定をしています Loading mirror speeds from cached hostfile * base: www.ftp.ne.jp * extras: www.ftp.ne.jp * updates: www.ftp.ne.jp (省略) 完了しました! [root@www ~]#
MySQLの起動と自動起動を設定する
MySQLを起動する
MySQLサーバーを起動します。mysqldは、サービス名称です。
[root@www ~]# service mysqld start⏎ MySQL データベースを初期化中: Installing MySQL system tables... OK Filling help tables... OK (省略) Please report any problems with the /usr/bin/mysqlbug script! [ OK ] mysqld を起動中: [ OK ] [root@www ~]#
MySQLの自動起動を設定する
chkconfigコマンドでMySQLサーバーの自動起動を有効にします。
MySQLサーバーの自動起動を有効化
[root@www ~]# chkconfig mysqld on⏎ [root@www ~]#
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- WordPress コース 2nd Stage を攻略しよう(Linux 仮想マシン編)
- ownCloud導入はじめの一歩(仮想マシンイメージとCentOS 7のインストール手順)
- Windows AzureにPerlのアプリケーションをインストールする(クエスト9)
- CentOSにインストールするWordPressパッケージの入手
- PHPによるファイルアップロード処理のあれこれ
- Serverspecテストコード実例の紹介とコード記述の際のポイント
- MySQLの準備とOSSインストール
- Pythonで作られた便利なコマンドラインツール MySQL Utilities
- NginxでハイパフォーマンスWordPress in SoftLayer
- Windows Azure上にLinuxインスタンスを立ち上げる(クエスト5)