ETロボコンの地区大会を振り返って

2011年12月14日(水)
吉田 彩花舟元 拓斗
  1. [舟元] 走行二位か、おしかったね。走行二位でチャンピオンシップに行けなかったってことは、、、モデル!?
  2. [吉田] そうね。でも、結果はシーソーに失敗する前に決まっていたのかも、って気がするのよ。
    今年はETロボコン10周年で北陸地区からのチャンピオンシップへの道は例年の1チームから2チームに増やされてるって言ってたし、惜しかった。
    やっぱり、モデル審査の結果が大きかったのかな。だって、総合で上位のチームは、モデル審査の結果も良かったチームだったし。うちのチームもモデルをもっと頑張れば、たとえシーソーが失敗してても、総合二位以内に入れたと思う。
  3. [舟元] そっか。モデルの審査結果って見せてくれる?
  4. [吉田] うん、もちろん。写真とってきたよ。「良かった点」より「気になった点」が多い!

  1. [舟元] そうだね。吉田さんはどこが特に気になった?
  2. [吉田] 私はやっぱり担当してたユースケース図のところ。「走行体がアクターになっている」のがダメだったみたい。実はいろいろ迷って最後に追加した部分なので、特にね。「システムとしての走行体」と、「ハードとしての走行体」が頭の中でごっちゃになっちゃったかも。走行体は、「対象とするシステムそのもの」として扱ったほうが良かったみたい。あと、ユースケース記述もたくさん書いたのだけど、「文字が小さすぎる」という指摘されちゃってるし。もっとポイントをしぼったほうが良かったかも。
  3. [舟元] それって、ワークショップで説明されてなかった?
  4. [吉田] されてた!「モデルのすべてを完全に書く必要はなくて、ポイントにフォーカスしたほうがいい」って。書いてるとどうしても漏れが怖くって、書き込み過ぎるんだけど、それじゃ逆効果ってことね。
  5. [舟元] うん。モデルは読み手にとってわかりやすいことが大切だからね。
  6. [吉田] あと、当日応援に来てた上司から、「モデルに関して何が良くて何がまずかったのか、掘り下げてみんなで考えてみなさい」って言われたよ。確かに、一緒にモデルを書いた先輩方もいろいろ思うところあるみたいだから、みんなで一度集まって整理しなきゃね。
  7. [舟元] そうしよう!

数日後・・・

チームで集まってモデルの評価結果と自分たちのモデルを眺めながらふりかえりを行いました。どうすればもっと良い(評価の高い)モデルになったのか。各モデルそれぞれについて議論しました。以下は永和チームの得た課題の一部です。

  • モデルを作り上げるプロセス自体を工夫する。実際の開発みたいに、レビューを繰り返し行う。レビューポイントはチェックシートとしてあらかじめ作成しておく。
  • 開発環境やプラットフォームを売りにすることも大切だが、アプリケーションドメイン(難所攻略を具体的にどのように行うのか)も重視する。
  • 読み手にとってのわかりやすさを重視する。そのためにも、コンセプトを早めに決めて、「書き込みたい部分」と「省略してもよい部分」を峻別する。

良い点はさらに良く、悪かった部分は改善する。ロボコンであっても実際の開発であっても同じことです。結果が出た後は、必ずチームで集まって、自分たちの成果とやり方をふりかえる時間を持ちましょう。

私たちの思いを乗せて。。。

  1. [吉田]というわけで、私たちチャンピオンシップへ進むことができないことになっちゃったけど、同じ北陸地区からチャンピオンシップへ進むチームの皆さんに意気込みを聞いてみました。
    まずは、総合部門優勝の「雷鳥33号金沢行き」さん。

チーム『雷鳥33号金沢行き』です。 チーム名は今年の3月に惜しまれながらも引退した特急雷鳥号(大阪-北陸)に由来しており、雪国北陸の地で長年勤め上げた雷鳥号のように、速さと堅実さを兼ね備えた走りを実現しようという目標の元名付けました。 メンバーは、若手リーダ兼諜報部員・田村と、雷鳥の武器庫・吉田、頭脳派車掌・山口の3人です。

仕事場で培った組込み技術のノウハウを活かし、設計→製造→テストと基本に忠実な開発を進めてきました。また、雷鳥秘密基地には本番さながらの難所コースが並んでいます。 今年はルール改定もあって安心して難所にチャレンジできるようになりました。難所から逃げずに、モデリングで書いた機能を十分に発揮します。

チャンピオンシップ優勝を乗せて帰るため、北陸の地より雷鳥33号が発車いたします!

『雷鳥33号金沢行き』メンバーの仕事場はココ!!

→ NECソフトウェア北陸 http://www.hnes.co.jp/ >
  1. [吉田]そして、準優勝の「Dream考房」さん。

私たちDream考房は、金沢工業大学夢考房組込みソフトウェアプロジェクトに所属する全14名のメンバーで構成されています。本プロジェクトは、実践型のソフトウェア開発を通じてモデリングおよびプログラミング技術の習得を目指して活動しており、2009年度よりETロボコンに出場しています。今年のメンバーは半数以上がETロボコン経験者です。昨年、一昨年は地区大会で敗退し悔しい思いをしました。今年こそ「三度目の正直」という思いの下、日々開発に取り組んでいます。

チャンピオンシップ大会出場にあたり、金沢工業大学代表、また、北陸代表としてモデル部門、競技部門ともに地区大会以上の成績を収め、少しでも上位入賞できるよう頑張りたいと思います。これまで以上に高いレベルに触れることができる良い機会であるため、出場すること自体に満足せず、ワークショップ等にも積極的に参加し、今後の活動にも活かせるよう多くの知識・技術を学んできたいです。

→ KITホームページ http://www.kanazawa-it.ac.jp/ >
→ 夢考房プロジェクト http://www.kanazawa-it.ac.jp/yumekobo/project/index.html >
  1. [吉田] 是非、北陸地区からチャンピオンシップを制覇するチームが出ると良いですね。次回の記事をお楽しみに!!

【参照リンク】

<サイト最終アクセス:2011.10>

株式会社 永和システムマネジメント

永和システムマネジメントに2011年入社。文系出身で右も左もプログラミングも分からない中、ETロボコンへの参加を命じられ四苦八苦中。

株式会社 永和システムマネジメント

永和システムマネジメントに2011年入社。学生時代に二度ETロボコンに参戦。配属されてから役に立ちそうな技術・知識を盗むべく奮闘中。

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