新人社員が複数の部門システムに関わり学んだ運用の重要性

2014年5月8日(木)
株式会社アールワークス

システム運用担当者の立場を挿入したキャリアパス

ここまでの説明を図にすると、図1の通りだ。ここでは、Aさん、Bさん、Cさん3人のキャリアパスの例を見てみる。

図1 キャリアパス
図1 キャリアパス

Aは、新人として営業部門に配属され、自部門の業務とサービス運用を担当する。その後、情報システム部門に異動してシステムの経験を積む。さらにその後、経理部門へ異動してマネージャーとしての経験を積み、経理部門の部門長となる。最終的には、執行役員、取締役へとなっていく。

一方、Bは、新人として経理部門に配属され、自部門の業務とサービス運用を担当する。さらに、そのままマネージャーとなった後で情報システム部門へ異動し、システム改革をリードする立場となる。その後、自部門へ戻り、部門長となった。

3人目のCは、新人として技術部門へ配属され、自部門の業務とサービス運用を担当する。技術部門は高い専門性を要するため、そのままマネージャー、部門長を経験する。その後、情報システム部門長となり、基幹業務を知る人間として、全体のシステム運用を任される。そして最終的に、社内システムを統括する執行役員になった。

重要なのは、各地点において社員の適性を見極めつつ、部署内での昇進だけではなく、他部署への転属も積極的に進めることだ。その過程として、情報システム部門を含めておく。ここに挙げた例は非常に類型的であるため、「その程度のものか」と思われるかもしれないが、その類型的な手法に「システム運用担当者という立場を挿入する」ということが本項の主旨なので、あえて提示した。

著者
株式会社アールワークス
1985年に株式会社アステックとして創業。2000年10月の株式会社アールワークス設立を経て、2005年6月より現在の1社体制に移行。同時に、社名を(株)アールワークス(Rworks, Inc.)に変更。
設立以来、IDC事業やITマネージドサービスを行い、そこで培ったネットワークインフラの運用ノウハウや、さまざまなソフトウェアを開発した技術力を結集し、現在、ITシステムのリモート運用サービスをはじめとして、インフラ構築、ハウジングやホスティングサービス、SaaS/ASP型のシステム監視基盤の提供を行う。単純なオペレーターではない技術提供をベースにした24時間365日の統合的なフルマネージドサービスを提供している。

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