連載 :
クラウド時代の正しいシステム運用過去5年間の運用情報を活かしたシステムリニューアルの事例
2014年8月18日(月)
運用を通して得た情報を次期システムの設計へ
~次期システム設計のリードは運用から~
アールワークスが運用している、各種情報サービスを提供しているサーバー100台前後の規模のシステムで、システムリニューアルが計画された。
システムリニューアルを実施するために、過去5年間に及ぶ当該システムの運用で得られた情報を最大限活用し、次期システムの構成の立案からシステム構築までを実施した。ここではこの事例について紹介する。
また、システムリニューアル完了後、運用を行っているなかで、システムの改善を実施した事例についても併せて紹介する。
システムリニューアルにおける次期システムの構成提案
リニューアル前のシステムについて
このシステムでは、複数のコンテンツサービスを提供している。サーバーは、サービス系サーバーと管理系サーバーの2つに、大きく分類される(図1)。
サービス系サーバーは、次の3つのサーバーから構成されている。
- 静的コンテンツの生成およびデータベースの更新を行う「コンテンツ生成サーバー」
- データベースシステムが稼働している「DBサーバー」
- クライアントからのアクセスを直接処理する「Webサーバー」
ただし、一部のサービスでは、専用のサービス系サーバーを割り当てている。一方の管理系サーバーでは、次の処理を実施している。
- 各種データのバックアップ
- 外部とのデータのやり取り
- 各種ログの保存・解析
また、OSやミドルウェアは、全サーバー共通で、
edHat Enterprize Linux(RHEL)+Apache+MySQL+PHP
の構成となっている(表1)。
内容 | |||
---|---|---|---|
種類 | リニューアル前 | リニューアル後 | |
OS | Red Hat Enterprise Linux 3 | Red Hat Enterp rise Linux 5 | |
ミドルウェア | Apache | 1.3.x | 2.2.x |
MySQL | 4.0.x | 5.0.x | |
PHP | 4.4.x | 5.1.x |
特定サービス専用に割り当てられたサービス系サーバーでは、そのサービスに特化した設定でコンパイルされたミドルウェアを使用している。
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