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Zabbix は仮想環境の監視におけるデファクトスタンダードとなるか?

2014年5月28日(水)
Think IT編集部

5月15日、紀尾井フォーラムにて、運用監視ソフトウェアのZabbixをテーマにしたイベント「Zabbix は仮想環境の監視におけるデファクトスタンダードとなるか?」が開催されました。

当日は、主催するSRA OSS 稲葉氏の挨拶に続き、オープンソース活用研究所の代表、寺田雄一氏による進行のもと、SRA OSSの盛 宣陽氏と、Zabbix Japanの寺島広大氏による対談形式で行われました。

(左)参加者に挨拶するSRA OSSの稲葉香織氏/(右)対談を進行するオープンソース活用研究所の寺田雄一氏

SRA OSS 盛氏(以下、盛氏):SRA OSSの盛と申します。弊社では、10年くらい前からオープンソースのサポートをしているのですが、現在その責任者かつ、Zabbixの技術を中心に業務を行っています。今回は、私から感じる仮想化環境におけるZabbixについて、寺島氏と意見交換したいと思います。よろしくお願いします。

SRA OSSの盛 宣陽氏

Zabbix Japan 寺島広大氏(以下、寺島氏):Zabbix Japanの寺島と申します。かなり前からZabbixを使っていて、(ラトビアの)本社で1、2年働いた後、日本で支社であるZabbix Japanを設立しました。現在国内ユーザーとパートナーに向けて支援を行っています。仮想環境に関しては2.2で新しく追加された機能について、自分自身で開発に関わっている部分もあるので、細かいところ含めて話をしていきたいと思います。

Zabbix Japanの寺島広大氏

仮想環境で変わる監視の課題とポイント

オープンソース活用研究所 寺田氏(以下、寺田氏):はじめに、最近ではシステムを作る時には仮想環境で作るのが標準になってきていると思いますが、監視がどう変わるのか。物理環境から仮想環境に変化した際の課題についてお聞きしたいと思います。

盛氏:まず、当たり前ですがハイパーバイザー自体の監視が増えました。仮想環境ではCPUやメモリなどの仮想リソースがハードウェアの物理リソースの総量を超えてゲスト環境のOSに割り当てる「オーバーコミット」が可能です。リソースの割り当ては随時行われていますが、そういった環境ではハイパーバイザーから見たリソース状況の割り当てと、ゲストOS内部から見たリソース状況を比較しながら監視を行わなければならない難しさがあります。

もう一つの特長として、仮想環境基盤では、オートスケールなどの際にゲストOSをどんどん追加するケースがあります。そういった状況に応じて迅速に監視が行える機能が運用監視ソフトには必要で、また監視のポイントだといえます。

Zabbix 2.2で追加されたVMware監視機能

寺田氏:Zabbixの最新バージョンである2.2には、仮想化環境における監視機能が強化されていると聞きます。どんな強化がされているのでしょうか。

寺島氏:2.2からはVMwareの監視機能が追加されています。リリースからまだ半年ほどですが、この要望はもともと多かったことから、世界的にも早くにバージョンアップするユーザーが多い状況です。

運用管理者が行う設定は、vSphereもしくはvCenterのURLを登録するだけです。例えばvSphereのURLを追加した場合、その上で動いているゲストVMを自動的に見つけてきて監視対象として登録し、リソース監視を始めるところまで自動化されています。

vSphereもしくはvCenterのURLを登録するだけでVMwareの監視が始められる(クリックで拡大)

VMwareの環境では、vSphereのESXサーバーを束ねて管理するvCenterを使うことがあります。この場合vCenterのURLを登録すれば、Zabbixが自動的にESXを見つけてホストOSのリソース監視を自動的に始め、さらにその上で動いているゲストVMも検知して自動的に監視を始めるところまで、全て自動化する仕組みを搭載しています。
vCenterを使うと、ゲストVMが自動的にホストをまたいで動く機能があります。その場合も、Zabbixの画面にあるゲストVMをvSpereごとにグループ化して管理しているので、切り替わって追随してくれます。

他にも、ゲストVMや監視対象のOSごとにバラバラな状況が多いネットワーク・インターフェースやディスクの構成を自動的に検知して、監視項目として追加する機能がバージョン2.0から備わっています。

豊富なVMware監視機能(クリックで拡大)

これらの機能を組み合わせることで、ゲストVMの検知から、インターフェースの数、ディスクの構成を監視するところまで自動化できるようになっていて、VMwareの監視を簡単に始められる仕組みがZabbix 2.2には整っています。

寺田氏:仮想化環境における監視の課題として、オーバーコミットの話がありました。Zabbix 2.2ではオーバーコミットが検知できるのでしょうか?

寺島氏:オーバーコミットそのものの監視は現状、標準ではついていないのですが、ZabbixにはメモリやCPUなどリソースの現状を監視する設定があらかじめ入っているため、そういったデータを活用することで同様の検知ができるようになっています。

“オープンソース技術の実践活用メディア” をスローガンに、インプレスグループが運営するエンジニアのための技術解説サイト。開発の現場で役立つノウハウ記事を毎日公開しています。

2004年の開設当初からOSS(オープンソースソフトウェア)に着目、近年は特にクラウドを取り巻く技術動向に注力し、ビジネスシーンでOSSを有効活用するための情報発信を続けています。OSSに特化したビジネスセミナーの開催や、Think IT BooksシリーズでのWeb連載記事の電子書籍化など、Webサイトにとどまらない統合的なメディア展開に挑戦しています。

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