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VMwareによるOpenStackの取り組みはVで始まるハイブリッド型

2014年11月27日(木)
松下 康之 - Yasuyuki Matsushita

クラウドコンピューティングに欠かせない仮想化技術の最先端を走るVMwareのプライベートイベント、vForum 2014が2014年11月5日、6日に東京で開催され、多数の参加者、数多くのパートナーが参加し、非常に熱気のこもったイベントとなった。最近、頻繁にIT系企業のイベントが開催される芝公園に隣接するザ・プリンスパークタワー東京だが、筆者が参加した最近開かれたイベントの中でも群を抜く混雑ぶりで、IT業界での注目度合いが肌で感じられるイベントとなった。今回はクラウドコンピューティング、データセンターをソフトウェアで実現するSoftware-Defined Data Center(SDDC)やプライベートクラウドをオープンソースで実現するOpenStackに関するセッション、Software-Defined Storageなどに関するセッションを中心にレポートする。

まずは初日の早朝8:30から開かれた「VMwareが提供するOpenStack, VMware Integrated OpenStackとは」というセッションでヴイエムウェア株式会社のソリューション本部ソリューション開発部シニアスペシャリストの遠藤徹氏によるOpenStackへの取り組みを聞いた。

VMwareかOpenStackか?二者択一ではない

VMwareとOpenStack、二者択一ではないことを強調

冒頭で遠藤氏は、プライベートクラウド構築のためのプラットフォームとしてVMwareとOpenStackのどちらかを選ぶという二者択一の問題ではないと強調した。OpenStackにはハイパーバイザーは含まれておらず、他のハイパーバイザーが選択可能であるにも関わらず、OpenStack構築時のハイパーバイザーにKVMがデフォルトで選ばれてしまうことに対して、エンタープライズ向けの仮想化基盤としてのvSphereの実績を暗に示したと言える。実際にプレゼンテーションが進むに従ってVMwareが仮想化技術で先行していることを更に強調することになった。

ハイパーバイザーとしてKVM以外にも選択可能であることを強調

次にVMwareとしてのOpenStackコミュニティへの貢献を説明し、企業としてオープンソースコミュニティに対して協力を行っている実態を明示した。21名の開発者、414件のコミット、66,488行のコード、3,770件のコードレビューをOpenStackに対して実施しており、大きな貢献をしている会社であると解説した。この数字の根拠はOpenStackを自社のDistributionとして配布している米国MirantisがホストしているStackAnalytics.comというサイトから検索された結果だが、このサイトはOpenStackにおける各リリースやコンポーネント毎のコミットなどの数値が見えることで、開発の状況が概観できる優れたサイトとなっている。

各リリースごとにRed Hat、HP、Mirantis、IBM、Rackspaceなどの企業に所属しているエンジニアがどういうことをやっているのかを知ることができ、OpenStackが盛り上がっていることを知る材料として適切だ。VMwareとしてのOpenStackへの貢献は最初のリリース(Austin)から始まったわけではなく、VMwareによるNiciraの買収(2012年7月)後から本格的に始まったと解説し、その後はOpenStackとVMwareの持つコンポーネントの対応も進んでいると説明した。

VMwareからのOpenStackへの貢献の経緯

VMwareのOpenStackはRed Hatよりも高速で安い?

セッションは次にVMwareのコンポーネントを使った時とRed Hatのコンポーネントを使った時の比較に移り、如何にVMwareのコンポーネントを使ったOpenStackが優れているかを説明した。この比較ではOpenStackの下位にvSphereとVMwareのストレージ製品であるVirtual SANの組み合わせた場合とRed Hatのハイパーバイザ、KVMとRed Hat Storageを組み合わせた場合を比較し、性能と3年間の保有コストを比べている。比較には米国Yahoo!が開発したベンチマークテスト、Yahoo Cloud Serving Benchmarkを使い、アプリケーションとしてApache Cassandraを稼働させた場合、VMwareのほうが53%高速で、ストレージへのIOPSもRed Hatの場合と比べて159%も高速であるという。またオープンソースだからソフトウェアは無料と思われがちだがRed Hatの提供するサポートを受けることまで計算すると3年間のソフト、ハード、サポートのコストはVMwareのほうが26%安くなるという。Red Hatが推奨するストレージ構成の場合、VMwareの構成に比べて専用のサーバーが必要となり、そのハードウェアの増加分がコストを押し上げている計算になる。より詳しくはこちらの資料(PDF)を参照されたい。

Red Hatとの比較。vSphere + vSAN vs. RHEL KVM + Red Hat Storage
VMwareのほうが53%高速で26%安い、と主張
著者
松下 康之 - Yasuyuki Matsushita
フリーランスライター&マーケティングスペシャリスト。DEC、マイクロソフト、アドビ、レノボなどでのマーケティング、ビジネス誌の編集委員などを経てICT関連のトピックを追うライターに。オープンソースとセキュリティが最近の興味の中心。

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