ファイルサーバ乱立を統合ストレージで解決!

2008年11月25日(火)
シンクイット編集部

「Windowsファイルサーバ=手軽」がサーバの乱立を生む

 ある程度のITリテラシーを備えていれば、比較的簡単にWindowsによるファイルサーバを構築できる。しかもWindowsマシンが多いビジネスの現場では各個人が利用しているPCとの親和性も高い。しかし一方で、簡単で親和性が高いが故の問題も発生していることが多い。そのいくつかの例を見ていこう。

 まず一番の問題点としてあげられるのが、統一されたポリシーによる管理が行われていない点だ。特に部門でWindowsファイルサーバを運用している場合、セキュリティレベルが異なったり、ファイル保管のルールがなかったりといったケースが多い。

 適切なバージョン管理が行われなければ、Windowsファイルサーバは単にファイル置き場になるだけで、「情報の共有」の面では機能しない。どれが最新のファイルなのか、必要なファイルがどこにあるのかといった情報は、適切にコンテンツが管理されてこそ分かるものである。さらに複数のサーバに同じファイルが存在するなど、スペースの無駄も発生してしまう。

 またWindowsファイルサーバが複数存在するということは、セキュリティの問題も引き起こしてしまう。セキュリティパッチの適応がバラバラであれば、業務ネットワークに深刻な被害を及ぼすことも考えられる。セキュリティ管理ツールを導入することで対策を講じることも可能だが、もちろん別途コストを考慮しなければならない。また、もしWindowsファイルサーバが社内の誰もがアクセス可能になっていれば、データ流出の可能性は非常に高くなってしまうなど、細かい管理が必要である。

 さらに複数台のWindowsファイルサーバのバックアップをどのように行うか、災害時のリカバリまで考えられているか、といった懸念も発生するのである。

Windowsファイルサーバを統合ストレージに統合

 では、これらの問題はどのように解決すべきなのだろうか。その答えの1つが高性能な専用Network Attached Storage(NAS)の利用だ(図2)。専用NASはファイルサーバとしての利用を目的に開発されているシステムで、ファイル共有に最適なOSを搭載し、管理面はもちろん信頼性や可用性にも配慮されている。

 専用NASでは、1)運用性や管理性アップ、2)利用効率の向上、3)簡単かつ強固なセキュリティ管理、4)ポリシーの統一が専用ツールを導入することなく可能、5)少ない管理者でも従来以上のサーバ管理、などのメリットがあげられる。このように非構造化データを集約するための場所として専用NASは大きなアドバンテージを備えている。

 専用NASを利用するメリットを示す一例としてEMCが10月1日に発表した統合ストレージ「Celerra NX4」を取り上げる。Celerra NX4を利用することで、ファイルの一元管理を可能にする、専用OSによるセキュリティの強化、アクセスログの一括管理があげられる。このような管理性の向上は運用コストの面で非常に大きなメリットとなる。

 次ページではCelerra NX4を例に、統合ストレージを使った場合のさらなるメリットを紹介する。

著者
シンクイット編集部

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