新卒2年目と11年目のエンジニアが、お互いの仕事を通して感じた「ギャップ」を振り返ってみた

2023年9月12日(火)
テックコミュニケーション研究所
東京丸の内に本社を構えるとあるIT企業。異なる世代のエンジニア社員達が働き方やコミュニケーションなどの様々な「世代間ギャップ」を語り合います。

異なる世代のエンジニアが集い語り合う「エンジニア世代間ギャップ」対談企画。第1回目の今回は、約5か月間のプロジェクトチームで同じ時間を共にした新卒2年目と11年目のインフラエンジニアが、お互いの仕事を通して感じたギャップについて振り返っていただきました。

左から豊田さん(先輩)、田栗さん(後輩)

写真撮影に緊張されているお2人

登場人物紹介

さっそくですが、お2人の自己紹介をお願いします!

  • 豊田この会社に入社したのは2012年で、IT業界は未経験でした。入社してからはITインフラの設計構築をメインで仕事をしてきました。田栗くんとのつながりで言うと、5ヶ月間ほど某共通基盤の監視のシステム基盤をつくるプロジェクトに一緒に参画していました。
  • 田栗2022年4月に新卒で入社しました。大学では科学系の勉強をしてきたのでITは全くの未経験でしたが、プライベートでプログラムを書くほど開発に興味が沸き、IT業界を中心に就職活動をしている中で当社に出会いました。初めて参画したプロジェクトはクラウド技術を使って検証用のシステムを構築するというお仕事でした。その次のプロジェクトで豊田さんとご一緒させていただき、大変お世話になりました!

2人の出会い

お2人の出会いはいつごろでしたか?

  • 田栗入社して2つ目のプロジェクトで豊田さんと出会いました。初めての「監視」だったため、豊田さんから監視製品についてたくさん学びがありましたが、さらに自分自身に足りていなかったITの基礎知識全般についてもたくさん教えていただき感謝でいっぱいです。そのおかげで、3つ目のプロジェクトでは当時教えていただいた知識が活かされています。ということで、今入社2年目ですがいろいろと頑張っております(笑)

現在は一緒にお仕事をされていないのでしょうか?

  • 豊田今は別々のプロジェクトなので、田栗くんは私から巣立っていきました。

「2人の出会い」について話し、当時の懐かしい気持ちを思い出すお2人

先輩から見た後輩像

右も左もわからない新人が来たときのアプローチ方法は、どのように考えていましたか? また実際やってみてどうでしたか。

  • 豊田田栗くんは2つ目のプロジェクトでしたが、未熟なところもあると思ったので、まだ足りていないITの基礎知識を中心に日々指導しました。その理由として、監視のプロダクトばかりに目が行きがちで、その下のOSやネットワーク周りの知識がないと「マニュアルも読めない」「サポートにも問い合わせできない」につながってしまいます。なので「ここはまだ理解が深まっていない」と思ったポイントを見つけては丁寧に教えるように心がけていました。

なるほど。それに対して、田栗くんはどのように感じましたか?

  • 田栗まず「監視」がよくわかっていなかったです。事前に製品マニュアルを読んでおくことはありましたが、書いてある内容がまったくわからなくて。ですが、理解していくにつれてシステム全体に影響があることを知り、まずは「システム全体像を理解しなければ」という気持ちでいっぱいいっぱいでした。その点で言うと、ITの基礎知識を理解してもらうことを意識して指導してくださった豊田さんには感謝しかないです。

そもそも、プロジェクトメンバーのアサインはどのように行われるのですか?

  • 豊田部門長と一緒に決めます。候補となる社員自身のスキルセットや能力、プロジェクトの状態を見て決めていきます。田栗くんに関しては部門長のお墨付きでした! 実はこのプロジェクトにはもう1人新卒がいたので自分自身不安はありましたが、2人ともやりきってくれたので今ではとても感謝しています。

エンジニアイメージの変遷

入社前の田栗くんは、エンジニアとはどのようなイメージでしたか?

  • 田栗エンジニアは1人でもくもくと作業しているイメージがありましたが、就活中に色々なIT企業を見てみると「チームで仕事をしていく」をテーマにしている企業ばかりでした。実際、当社だと5〜6人の小規模のチームで働くことが多いので、仕事をしていても就活時とのギャップはありませんね。

エンジニアというと、かつては「3K」(きつい・汚い・帰れない)の仕事というイメージがありましたが(笑)、今ではオシャレなイメージがありますよね。

  • 豊田働き方も改善されて自由度も増してきたのか「エンジニア=かっこいい」というイメージが強くなってきましたよね! 昔は残業や徹夜もよくあったので。今の田栗くんが昔のエンジニアだったら、かなりギャップを感じてしまうのではないかな。田栗くんは服装もオシャレですし。

世代間の異なるチームメンバー

豊田さんから見て、チームの人数やメンバーの経験値といったところは、どのように考えていますか?

  • 豊田私たちのチームは3人で、私と未経験新卒2名体制でした。でも2人とも雰囲気が良くて、すごく働きやすかったです。特に困ったことはありませんでしたね。未経験でも主体的に仕事に取り組めていたので助かりました!

昭和時代のコミュニケーションのアプローチ方法を話す豊田さん

もし、後輩2人の相性が良くなかったら、チームのためにどのような対応をしていましたか?

  • 豊田そうしたら、もう1人ずつ飲みに行くしかないですね。これぞ「ザ・昭和」のアプローチ方法です(笑)
  • 田栗僕だったら「飲みに行こう」とはならないかも知れませんね(笑)。おそらく感情を切り離して「悪い環境に耐える」選択をします(笑)。
  • 豊田まさに「選択できる時代」と「忖度していた時代」の違いですね!
著者
テックコミュニケーション研究所
都内のとあるIT企業がITの技術だけでなく、エンジニア同士のコミュニケーションをテーマに課題やノウハウを発信しています。IT業界は日々進化し、エンジニアリングの世界では新たな挑戦が絶えません。しかし、技術力だけでは成功を収めるのは難しく、エンジニア同士の効果的なコミュニケーションが不可欠です。我々はテックコミュニケーション研究所というチームを結成し、この重要な側面に焦点を当て、エンジニア同士が円滑に連携し、プロジェクトを成功に導くためのノウハウを発信していきます。

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