Webデザイナーはイラストが描けて当然?
文字を使って表現を遊ぶ
いろいろな形を描くことに慣れてきたら、図2と筆者が実際に描いてみたサンプルの動画(http://tedia.jp/movie/item.php?id=XjkamJdODQs)を見ながら、飾り文字を描いてみましょう。
飾り文字とは、文字通り、飾られた文字のことです。街中や雑誌の誌面などさまざまな場所で手描きで飾られた文字を見る機会があります。これにチャレンジしてみましょう。
さて、言葉には意味がありますから、飾り文字は自分の感じたイメージを形にできているか確認するのにちょうどいいモチーフです。漢字は画数が多くて難しいので、まずはアルファベットから練習してみると良いでしょう。
いろいろな描き方があると思いますが、以下のようにするのが一番簡単な方法だと思います。
- 文字間に余裕を持たせて普通に文字を描く
- これに厚みを描き足す
普通に描いた文字が飾り文字のガイドになるのです。もちろん、この線をそのまま生かしてもOKです。
また、はみ出した線は、気になるようでしたら消すか塗りつぶしてしまいましょう。文字の形を把握できてきたら、いきなり文字に厚みを持たせながら描いても良いかもしれません。どちらの方法にしても、何度か描いていくうちにだんだん形がのびのびとこなれてきます。新しいアイデアもプラスできるかもしれません。
文字の形は、絵を描く最初のきっかけになります。真っ白から始めなくてもいいのは緊張しなくてすみます。文字には文字なのですが、これは絵の一部だという意識です。そして同じ言葉でも、太く細く、いろいろな描き方をしてみましょう。役者さんが1つのせりふをいろいろな演出で言ってみるのと同じです。その文字のいろいろな可能性を試してみます。
さて、1つ注意事項として、何度も描く時はできれば前の作品は消さずに新しく描いてください。そうすることで、バージョン1と2を見比べることができますね。これはあなたの作品のログでもあります。自分の描いた作品を大事にした方が絵がうまくなるというのが筆者の持論です。
また、もっと表現したいのに、アイデアが浮かばないということもあるでしょう。街に出ればいろいろな文字が溢(あふ)れています。
例えば表札などはその家に住む人を何となくイメージさせます。お店の看板も、文字の使われ方によっては、入ってみたくなったり、ここはちょっと違うかなと思ってしまったりします。その文字はどんな形をしていて、どんな印象を受けたでしょうか。自分なりに勝手な(ここが大事!)答えを出して、いざ描く時にまねして取り入れていきましょう。どんどん引き出しが広がるはずです。
見え方を観察する
さて、いろいろ描いた飾り文字はどの様に見えているか観察してみましょう。
太くて角張った文字は、力強い・元気な・ポップなといったイメージを与えます。角を丸めれば柔らかい・なめらかな・優しいイメージ。細い線であれば、繊細なイメージ。縦軸を太くすると、ちょっと大人っぽい・上品なイメージになります。
文字の先端をクルンと巻くと、おしゃれで小粋な感じになりますし、文字の形を利用したり、穴や点が何かのモチーフになっていると、かわいくて面白いし、ちょっと得した気分になります。また縦長だとシャープな感じで、横長だとどっしり安定感が生まれます。
文字の形によって受ける印象の違いもありますが、何よりあなたの描いた線の勢いが、味わいをプラスしているはずです。同じ形を描いても、描く人によって印象が少しずつ違うはずです。これは描き文字の最大の効果です。自分の線の気持ち良さをじっくり味わってください。
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