第1回:The Social Side of Services/サービスの社会的な側面 (2/4)

Toward Integration/システム統合への道
Toward Integration/システム統合への道

第1回:The Social Side of Services/サービスの社会的な側面
著者:IONA Technologies  Steve Vinoski
訳者:日本アイオナテクノロジーズ  江川 潔   2006/6/22
前のページ  1  2   3  4  次のページ
実現に向けて取り組むために

   かつて、ITプロジェクトは、ビジネスの目的に沿う必要もなく、必ずしも有効な成果を果たす必要もありませんでした。しかし現在、企業は製造部門やマーケティング部門、営業部門などと同様に、ITが収益に貢献することを期待しています。このため、企業はコスト削減と付加価値を生むために、サービス指向アプローチを業務に適用するように意識するでしょう。

   しかし、単なる期待だけではSOAについての人間的な側面を確立するには具体性に欠けます。それらは概要として評価されているにすぎず、企業の関係者全員が当事者意識を持って評価できているものではありません。

   サービス指向アプローチの適用とSOAネットワークの構築を立ち上げることは、社内のどの組織に、それらが一番適合できるかということに依存しており、そのためには様々な努力が必要となります。私の個人の経験からも、SOAに対する様々な障害が異なるレベルで社内に実在していました。

   もし、この後の記述がネガティブに思えるとしたら、それは皆さんが実際に進むと思われる現実の世界にもっぱら焦点をあてているからです。


開発者のレベルの障害

   通常、開発者は提案の内容の技術的なメリットのみに焦点をあててしまいがちです。もし現在のアプローチやプロセスがまったく機能していない場合以外は、ほとんどの開発者は変化に対して抵抗する傾向にあります。そのため、目新しいSOAの提案でも、その欠点や計画がうまくいかない可能性を証明しようとします。

   もちろん、この話はすべての開発者にあてはまるわけではありません。おそらく自らの苦労もかえりみないでSOAを推進している開発者の方が多いはずです。そのような方々は、ぜひすべてのSOAの適用事例が初期段階での適用であるという一律的な考えに陥らないようにしていただきたい。

   多くの開発者は実際には新しい技術に対して保守的な考えを持ちがちであり、新しいテクノロジーや方法を絶対に使わざるをえない状態まで適用しようとしません。もしそうでないとすると、たとえば、「出る釘は打たれる」症候群にかかっていて、新しいテクノロジーであるSOAの適用が自らのスキルの領域ではないと避けて考えるでしょう。

   また、いまだに彼らはテクノロジーの急速な進歩に追いつくことを苦労の末にやり遂げたと感じており、彼らの見方では新しいテクノロジーを採用する提案は既存の生産性を下げるものの1つということになります。


中間管理職レベルの障害

   中間管理職や技術リーダーたちは、明確に分かれた2つの項目うち、どうも片方に強く傾く傾向があります。すでに社内的には「開発スケジュールも守って予算の超過もない」というよい評価を受けているとしたら、新しいSOAの適用は多くのリスクがあると見てしまうことでしょう。

   そのため、SOAの適用は彼らが実践してきた方法に対抗するものであり、既存の権限を侵食していくものではないかと密かに見られる場合もあります。

   一方、もし彼らが名をあげようとしているならば、SOAをサポートすることによって費用を節約し、かつ生産性を向上させることを証明しようとやっきになるかもしれません。

前のページ  1  2   3  4  次のページ

Copyright (c) 2006 IEEE. Reprinted from
"The Social Side of Services"
IEEE Internet Computing
January/February 2006 issue of the "Toward Integration" column, by Steve Vinoski Volume 10, number 1 pp. 90-92

This material is posted here with permission of the IEEE. Such permission of the IEEE does not in any way imply IEEE endorsement of any of Is products or services. Internal or personal use of this material is permitted. However, permission to reprint/republish this material for advertising or promotional purposes or for creating new collective works for resale or redistribution must be obtained from the IEEE by writing to pubs-permissions@ieee.org.

By choosing to view this document, you agree to all provisions of the copyright laws protecting it.

Translated from the original English version and reprinted with permission, from
"The Social Side of Services"
IEEE Internet Computing
January/February 2006 issue of the "Toward Integration" column, by Steve Vinoski Volume 10, number 1 pp. 90-92.
(c) 2006 IEEE.
IONA Technologies,Plc. Steve Vinoski
著者プロフィール
IONA Technologies,Plc.   Steve Vinoski
IONA Technologiesの主管エンジニア。
17年以上にわたりミドルウェアの仕事に従事し、Object Management Group(OMG)やWorld Wide Web Consortium(W3C)においてミドルウェアの標準化に貢献している。IEEE Internet Computing Magazine の"Toward Integration"コラムを執筆しているほか、IEEE Internet Computing MagazineとInternational Journal of Web Service Researchの編集委員を勤めている。
日本アイオナテクノロジーズ株式会社 江川 潔
訳者プロフィール
日本アイオナテクノロジーズ株式会社
テクニカルセールスマネージャ  江川 潔

株式会社富士通SSLでNTT仕様のオペレーティング・システムの開発に従事したのち、日本ディジタルイクイップメント株式会社でNTT向けシステムの開発、その後、ソフトウェアとハードウェアのプリセールス活動を展開した。DECの合併を経て、現職のミドルウェア製品のマーケティング、アライアンス、プリセールスなどに従事。


INDEX
第1回:The Social Side of Services/サービスの社会的な側面
SOAの成功のために
 実現に向けて取り組むために
 トップのレベルの障害
 社会に知らしめる
Toward Integration/システム統合への道
第1回The Social Side of Services/サービスの社会的な側面
第2回Rubyを使ったエンタープライズ・インテグレーション
第3回Rubyの拡張によるアプローチの違い

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored