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| 他システム連携による信頼性の低下 | ||||||||||
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前編で紹介した通り、勤怠管理システムは既存システムと連携することで実現されています。 図1は前回掲載した勤怠管理システムの構成図ですが、このような複数のシステムが連携しているシステムでは、既存システムの運用状況に依存することになります。運用状況への依存が強い場合、既存システムの停止により、サービス利用側のシステム全体、もしくは一部の機能が使えなくなります。 つまり、既存システムの信頼性が低い場合、利用側のシステムも影響を受け、信頼性が低下します。ですから、既存システムをサービス化する場合には、既存システムの信頼性を考慮することが大切です。連携するシステムの信頼性が低い場合、社内システムであれば、既存システムの信頼性を向上させるという対策も取れます。しかし、必ずしも信頼性を向上できるわけではありません。 このような問題を抱えている場合は、利用側のシステムでどうにか対処したいところです。設計によっては、他システムの運用状況への依存を弱くする対処が可能です。
表3:他のシステムの依存性への対応 それでも対応できない場合、社内システムに関しては、やはり既存システムの信頼性向上による解決が必要になるでしょう。他社が提供する商用サービスの場合は、SLA(サービスレベルアグリーメント)による信頼性の保証により、リスクを減らすという対策も必要です。 |
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| ITポートフォリオを目指して | ||||||||||
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現在、勤怠管理システムで構築したサービスは再利用されていません。しかし、今後は社内システムを構築するにあたり再利用されていくと考えられます。再利用にはサービスそのものが再利用されていくことを管理する必要性がでてきます。このような管理としてITポートフォリオマネージメントが考えられます。 ITポートフォリオとは、ITの全体最適をはかるための手法で、金融のポートフォリオ(投資の分散バランス)からきた用語です。この考え方によってIT投資をどう分散させるかを考えることになります。SOAのサービスはまさにその投資の1つとなるので、再利用による効果を計測する意味でもITポートフォリオマネージメントの枠組みにサービスを展開する必要があります。 ![]() 図2:ITポートフォリオマネージメント 出典元:オープンストリームホワイトペーパより 図2にあらわすように何らかの全体最適を目的とする部署(体制)によって、インフラとしてのガイドラインや再利用可能なサービスといったインフラが整備されます。プロジェクトはこれらのインフラを利用し、活動することで全体として有効に働くようになります。これがSOAガバナンスにおけるITポートフォリオマネージメントです。 技術的にはサービスレジストリ、WSDL、SLAをどう管理するかということにかかっており、基幹系システムに関してサービスラインを保つためにシステム構成をスケーラブルにすることを考える必要もあるでしょう。 オープンストリームが目指す方向性としては、このようなガバナンスを確立することです。現時点では顧客に提供するために作ったものですがこれらのガイドラインはあります。今後、これらを組織として活動していくつもりでいます。 SOA成熟度モデルのレベル2は、「一般に開発/設計部門の主導の下で、SOA実装の技術的な統合に関しての標準が設定されます」といわれています。 SOA成熟モデルをやや発展させて、ガバナンスにまで言及したのがこの内容といえます。その意味ではこの内容はSOA成熟度モデルのレベル2〜3をあらわしていることになります。 |
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