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| はじめに 〜顧客の声を活用するということ〜 | ||||||||||||
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近年多くの企業において、様々なチャネルから集めた顧客からの直接の問い合わせやクレームをデータベースに蓄積することが可能となっている。この蓄積された膨大なテキストデータのデータベースについて、その傾向と変化を把握し、戦略の確認・検証、課題の発見、さらには解決するための施策を抽出する分析を行うことがテキストマイニングだ。 ![]() 図1:テキストマイニング分析処理 本連載では、顧客の声(テキストデータ・定性情報)を分析するテキストマイニングという技術・ツールについて紹介していく。扱うテーマとしては、企業に集まる顧客の声や声の活用状況とテキストマイニング技術、成功事例と失敗しないためのポイントなどを取り上げていく。 |
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| 企業は様々な「顧客の声」を蓄積している | ||||||||||||
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さて、本連載の原稿を書くために、筆者はとあるファンミリーレストランに立ち寄った。店内に入ると、店員呼び出しベルの横にあったハガキサイズの用紙にふと目がとまった。そこには、こう書かれていたのである。 「お客様の声をお聞かせください。」 この用紙に書かれていた内容は、おおよそ次のようなものである。 最初に年齢や性別、利用頻度などを選択する項目。次に接客態度や待ち時間などについて、5段階評価で10項目程度チェックをしていく。最後に、用紙の1/3程の少々大きめなスペースには、「お気づきになられた点やご要望をご自由にお書きください」とある。これは選択式ではなく、自由にコメントを書いてよいことになっている。 読者の皆さんも少なくとは一度はこのような用紙を目にしたことがあるのではないだろうか(なお、参考までに、このチェーンでは全店で合計すると毎月5,000件近く顧客の声が店舗やWebサイトから寄せられているという)。 その他にも、お客様相談センターなどのいわゆるコンタクトセンターに電話をかけると、その問い合わせ履歴はデータベースに文字情報として入力されている。 先日の2006年6月26日に日経MJ新聞で次のようなデータが掲載されていた。2,000社の「企業の返答力調査」によると、コンタクトセンターに寄せられる問い合わせをデータベースに蓄積している企業は、全体の約62%であるという(参考までに、1,000億円以上の企業になると80%以上は「生の声」を蓄積している)。
※注:
本連載では選択形式の回答ではないテキスト形式のデータのことを「顧客の声」または「顧客の生の声」と呼ぶことにする。
他にも、例えば営業担当者が入力した営業日報や、インターネット上のblogやコミュニティサイトの書き込みなどには、ビジネス上有益な情報が含まれていることがある。 またある調査によると、企業内にある顧客情報データベースの内訳は75%から90%は今述べた定性情報(テキストデータ)が占めているという。企業はこのような様々な形で入手した自社の顧客・消費者の声(テキストデータ)を蓄積している。 |
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