TOP>キーパーソンインタビュー> Stratus Special Interview 日本ストラタステクノロジー営業統括本部 フィールドマーケティング担当松崎 展晃氏 2005年7月に日本ストラタステクノロジーに入社。国内コンピュータベンダーへのOEM、アライアンス及びサーバ製品の共同開発を担当。2006年10月より現職。 日本ストラタステクノロジーシステム本部 次長望月 一英氏 1996年 2月にストラタステクノロジーに入社し、無停止型サーバのプリセールスに従事。無停止サーバの基盤構築業務、Linux営業支援部隊の統括業務に携わる。 1 2 3 次のページ IAサーバは、従来のWebやメールといったエッジサーバばかりでなく、データベースやアプリケーションサーバといった分野での活用が進んでいる。エンタープライズ領域では「信頼性」と「可用性」が求められることから、特に無停止型サーバへの関心が高まっている。そこで「無停止型IAサーバ」のリーディングカンパニーである日本ストラタステクノロジー 営業統括本部 フィールドマーケティング担当の松崎 展晃氏と同システム本部 次長の望月 一英氏に、同社の無停止型IAサーバ「ftServer」について話を伺った。 — 御社の事業について教えてください 松崎氏: 弊社では、これまで無停止型(Fault tolerant:フォールトトレラント)IAサーバのハードウェアベンダーとして、特に金融、通信のインフラシステムなど、きわめてミッションクリティカルな分野に製品を提供してきました。 現在でも、金融業界は全導入台数の3割を占めており、NGN(Next Generation Network)関連が活発になっていることから、通信事業での需要が高い状況にあります。 — 導入されている業界はどのような分野が中心ですか 松崎氏: 従来は金融や通信のインフラシステムでの導入が多かったのですが、最近では業種による偏りはなくなってきています。むしろ「ftServerはミッションクリティカル/ビジネスクリティカルな部分で特に有効である」と捉えられており、「どの業種に有効か」ではなく「どのシステムに有効か」と捉えられていると感じています。 これまで採用の中心は瞬停も許されないようなハイエンドな部分でしたが、近年ではサプライチェーンやEDI、EAIなどに代表される「メッセージング」を司るシステムでの採用が増加しています。 また、クラスタシステムと比較した結果、ftServerを選択いただくケースが増えています。さらに別の視点として、システムの移行やサーバコンソリデーションに伴い、UNIXサーバや他社サーバからリプレースされるということも増えています。 — 無停止型サーバは、どのような仕組みによって実現されているのでしょうか 松崎氏: 一般的なサーバを無停止で運用したい場合、まったく同じ構成のサーバを複数用意しておき、稼働サーバに障害が発生したら予備のサーバが動作するようにシステムを構成する、いわゆる「二重化/冗長化」の仕組みを作ります。 しかし弊社のftServerは、単体のサーバの内部で完全な二重化のシステムを構成しており、両系統で同時に同じ処理を行っています。そのため一方に障害が発生しても、もう一方のシステムが動作し続けており、アプリケーションは停止することなく連続稼動します。 図1:ftServerの完全二重化システムの概念 これを実現しているのが当社独自の「Fault Detection / Isolation Chip」です。サーバ内で二重化されたシステムに組み込まれたチップ同士が相互に通信し合い、お互いの状況を絶えずチェックしています。もしハードウェア障害が発生した場合には、瞬時かつ自動的に障害部品の切り離しが行われます。 二重化されているもう一方のハードウェアでは同時に同じ処理を行っていますので、どのパーツに障害があったとしても、瞬停やデータの損失がなく、ユーザが意識することなく処理を継続できます。 1 2 3 次のページ