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調査レポート
> サポートビジネスに移行しているRDBMS
ミドルウェア市場動向と今後の展望
第1回:ライセンスからサービスビジネスへ移行するRDBMS市場
著者:
矢野経済研究所 入谷 光浩
2006/7/11
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サポートビジネスに移行しているRDBMS
次に2003年から2008年までのRDBMSのライセンス売上高と保守・サポートの売上高の比率の推移を示したものを図2に示す。
図2:RDBMSのライセンス/保守・サポート別売上比率の推移
図2を見ると「ライセンス売上高:保守・サポート売上高」の比率は2004年が「58.4%:41.6%」、2005年は「57.2%:42.8%」となっており、保守・サポートの比率が前年に比べてさらに高まっている。このようにRDBMSは保守・サポートの比率が高い市場であるといえよう。
これは各ベンダの売上からも見て取れる。ライセンス売上よりも保守・サポートの売上の成長率が高く、年々その差は縮まってきている。当社の予測では2008年に「52.5%:47.5%」の比率となり、保守・サポートの売上がライセンス売上にかなり近づくことになる。
実際に大手企業ではRDBMSの導入がほぼ一巡したといえ、ベンダはサポートで売上を立てているのだ。これはベンダのビジネスが
「ライセンスビジネス」から「サポートビジネス」に移行
しているといえる。
またデータベースサーバのプラットフォームとしてWindowsを利用しているユーザは、コストの関係からRDBMSのサポートを見送っていた企業も多かった。しかし最近ではWindowsが大中規模のミッションクリティカルなシステムにも使われはじめてきており、サポートを購入する割合が高まってきている。Windowsを利用しているユーザの流れからも、今後はサポート市場の成長が続いていくことが予想される。
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著者プロフィール
株式会社矢野経済研究所 入谷 光浩
民間総合調査会社である矢野経済研究所のITリサーチ部門にて、サーバやミドルウェアを中心としたエンタープライズコンピューティングのリサーチを担当。近年はエンタープライズにおけるOSSの市場動向に着目しリサーチを行っている。
INDEX
第1回:ライセンスからサービスビジネスへ移行するRDBMS市場
ミドルウェアの市場動向調査の内容
サポートビジネスに移行しているRDBMS
Windowsの比率高まる
ベンダ別出荷動向