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| CMMIとは | ||||||||||
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ソフトウェア開発におけるプロセス評価やプロセス改善は常に課題となっていますが、その1つの指標としてCMMI(Capability Maturity Model Integration)が多くの企業に注目されています。また、システムインテグレータやソフトウェアベンダーがCMMIを重要視しているのは、企業としての価値に繋がるからです。 しかし、それらの企業がCMMIを十分にいかしているかは疑問です。その疑問をはっきりさせるため、本連載ではソフトウェアプロセスの原点に振り返り、ソフトウェア開発にとってのCMMIを見直した上で活かすためのヒントを紹介します。 第1回目ではCMMIについての概要を簡単に説明し、筆者たちがCMMIで目指すものは何かを提言します。 |
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| CMMIの概要 | ||||||||||
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CMMIは米国カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所(SEI)で開発されたソフトウェアプロセスの評価/改善のためのガイドラインです。CMMIは品質向上や生産性向上に役立つとよくいわれていますが、本当の効果は別にあると筆者は考えています。 それは筆者は「CMMIを作成したことによって得られる効果は、ソフトウェア開発の品格向上」だということです。 近年、「プログラムは動くものの全体として失敗している」プロジェクトがたくさんありますが、トラブルを抱えるソフトウェア開発は組織として品格に欠けているといえます。品格を持つためには、「やるべきことをやる」という組織の規律(デシプリン)が必要であり、CMMIにはその規律が記述されているのです。 CMMI-SE/SW/IPPD/SS公式日本語翻訳版Version 1.1が2004年4月1日に発行され、SEIホームページから無料でダウンロードできます。700ページを超える分厚い資料ですが、読むことをお勧めします。
CMMI-SE/SW/IPPD/SS 公式日本語翻訳版Version 1.1
http://www.sei.cmu.edu/cmmi/translations/japanese/models/index.html |
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| CMMI導入時に選択する2つの表現形式 | ||||||||||
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CMMIには「段階表現」「連続表現」という2つの表現形式があります。CMMIを導入する際、組織はプロセス改善活動の目的に従ってどちらかを選択します。 |
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| 段階表現 | ||||||||||
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段階表現ではソフトウェア成熟度がレベル1〜5まであり、それぞれのレベルで実施すべきプロセスが決められています。 またCMMIには、プロセス改善活動全体をレベルアップできるメリットがあります(表1)。
表1:プロセス改善活動全体をレベルアップできるメリット
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| 連続表現 | ||||||||||
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連続表現ではプロセス別に能力レベルが0〜5まで決められています。プロセス改善活動を「プロセス管理」「プロジェクト管理」「エンジニアリング」「支援」の4つの区分にわけ、選択された各プロセスで改善することができるメリットは表2です。
表2:選択された各プロセスで改善できるメリット
「段階表現」「連続表現」どちらの表現形式を使っても効果は同じですが、段階表現は組織に必要なプロセスを成熟度レベルに応じて確立/改善することができます。そのため、あまりプロセス改善に慣れていない企業には「段階表現」の方が選ばれるようです。どちらもプロセス/固有目標/共通目標は同じですので、今後は段階表現を前提として説明していきます。 |
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