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情報・知識を企業成長のチカラに変えるナレッジマネジメント
第1回:ナレッジマネジメント導入ポイント
著者:
東芝ソリューション 永村 栄治
2006/7/13
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ナレッジマネジメントの実現ステップ
「ナレッジマネジメント」という言葉は、読者の皆さんもいろいろな場面で見聞きしているのではないかと思う。「ナレッジマネジメント」とは売上拡大やコストの削減など、企業が成長するための経営課題を知識資産の活用面から解決する施策であり、特に企業の持つ知識資産を共有して有効活用し、そこから新しい価値を創造する仕組みや手法である。
既存のナレッジマネジメントシステムは情報検索が先行したために、実際に導入したものの以下のような課題に直面してはいないだろうか。
ナレッジツールを導入したが、社員が活用していない
検索結果だけでは、知りたい情報が得られない
2007年問題に代表されるように、退職・移動する社員の担当業務ノウハウを、効率的に後任者へ引き継ぎができない
表1:ナレッジマネジメントの導入後に見えた課題
表1にあげた問題は、課題や目的をはっきりさせないままにナレッジマネジメントという言葉先行でツールを導入したり、企業内の現状を把握しないで現状にあわないシステムを導入したりしたために、現場がついていかないというところが大きい。
これらの例からナレッジマネジメントを成功させるには、以下の点が重要であると考える。
課題や目的をはっきりさせる。ナレッジマネジメントはあくまで手段
現状の情報の存在場所や流れを把握し、状況に応じて段階的に取り組む
表2:ナレッジマネジメント成功の秘訣
本連載では当社の経験から得られたナレッジマネジメントを実現するステップを紹介し、ステップごとにどのようなことを行うべきかを紹介していく。
当社がお勧めするナレッジマネジメントの実現ステップは次の3つのステップで実現される。
情報を体系化・可視化して、既存情報を有効利用する
情報共有フェーズ
コミュニケーションによる情報交換の活性化と情報に関連情報を付加することにより、情報の価値を向上させ、情報活用を促進する
知識化フェーズ
知識を業務プロセスと結び付け、意味のあるまとまりとして「見える化」することにより、業務にあわせて必要な知識を取り出せる
知識継承フェーズ
表3:ナレッジマネジメントの実現ステップ
図1:ナレッジマネジメントの実現ステップ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
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著者プロフィール
東芝ソリューション株式会社 永村 栄治
ナレッジマネジメントや文書管理のコンサルティングからシステム設計・構築を担当するグループのリーダーとして活躍中。
INDEX
第1回:ナレッジマネジメント導入ポイント
ナレッジマネジメントの実現ステップ
情報の可視化と体系化:情報共有フェーズ
「情報の可視化と体系化」の手段