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| 今回の概要 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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VMware社のESX Serverは、強力な仮想化ソフトウェアです。その一機能であるVMotionは、仮想マシン(VM)を稼動させたまま別の物理サーバに移動することができます。今回は、Dell PowerEdge 1855ブレードサーバ上でこれらのソフトウェアを実行し、そのパワーを評価すると共に、業務用ネットワークとVMotionネットワークの共有が仮想マシンの性能に与える影響を検証しました。 その結果、たとえ、一般的なVMotion運用よりはるかに多くのVMotion処理(たとえば負荷分散、フォルトトレランス、定期メンテナンスなど)を発生させても、仮想マシンのアプリケーション性能にはほとんど影響を与えず、快適に運用できることがわかりました。 |
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| はじめに | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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Dell PowerEdge 1855は、高さ7U(約31cm、12.25インチ)のシャーシに入れて使うブレードサーバ。シャーシ1台につき、最大10台のブレードが収納できます。この高性能・高密度でコストパフォーマンスに優れたプラットフォームは、「スケールアウト」型のサーバファームを構築するのに向いています(スケールアウト=システム台数を増やしていく拡張法)。このようなサーバファームで威力を発揮するのが、VMware社のESX Serverソフトウェアです。 1台の物理サーバで、複数の仮想マシン(VM)をインストールすることができます。VMwareは、ESX Serverホスト・ファーム用の管理ソフトウェア「VirtualCenter」や、ESX Serverホスト上のVMを別のホストに稼動させたまま移動することのできる「VMotion」など豊富な機能を提供しています。PowerEdge1855ブレード上でこれらのVMwareソフトウェアを活用すれば、サーバ・アプリケーションのホストに優れたプラットフォームとなります。エンタープライズのデータセンタにとって特に有用なのが、ESX Serverホスト間で稼動中のVMを移動できるVMotion機能。 たとえば、ESX ServerファームでVMの動的な負荷分散を実行したり、障害が差し迫るESX ServerホストからVMを移動させて事前にフェイルオーバーを実行したり、稼動中の全VMを別のESX Serverホストに移し、元のホストをダウンさせて定期メンテナンスを行うなど、さまざまな用途に活躍します。いずれの用途でも、VMotionの実行中は、VM上でアプリケーションを利用しているユーザに性能低下などの悪影響を与えないことが望まれます。 Each PowerEdge 1855ブレードサーバには、2個のオンボードGigabit Ethernet(GbE)コントローラを標準搭載しています。これらは、ブレード・シャーシの回路を通じて、シャーシ背面にある2個のGbEスイッチか、パススルーモジュールに接続されます。さらに、各ブレードサーバで、オプションのデュアルポート・ドーターカードも利用可能。これで、Ethernetポートを増やしたり、ファイバチャネルや赤外線などのI/Oインタフェースを追加したりすることができます。 VMwareでVMotionを使用するには、ブレードを外部のDell|EMCストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)に接続する必要があるため、ドーターカード・スロットにはファイバチャネル(FC)ドーターカードをインストールすることになります。したがって、VMwareでVMotionをセットアップする場合、PowerEdge1855ブレードサーバのGbEネットワーク接続は、2個までに限定されます。 今回のテストの目的は、ネットワーク接続が2個に限られたPowerEdge 1855ブレードがESX Serverのホスト・マシンとして活用できるか、また、典型的なVMware処理を実行したとき、性能上に何らかの影響が出ないか評価することにありました。PowerEdge 1855の2個のネットワーク接続を使ったESX Serverのさまざまな構成例は、デルのホワイトペーパ「Dell PowerEdgeブレード・サーバを対象としたVMware ESX Server 2.5.1の導入」をご参照ください。
Dell PowerEdge ブレード・サーバを対象としたVMware ESX Server 2.5.1の導入
http://www.dell.com/downloads/global/solutions/vmware_deployment_blades.pdf 今回のテストで採用したのは、最もシンプルな構成方法です。すなわち、1つ目のNICをESXサービス・コンソール用に割り当て、2つ目のNICをVMとVMotion用に割り当てました。よって、2つ目のNICは、ブレード間でVMを移動するVMotionトラフィックと、ブレード上で稼動するVMトラフィックの両方を処理します。言い換えれば、VMから発生するネットワーク・トラフィックと、VMotion処理用のネットワーク・トラフィックが1つのNICのバンド幅をめぐって競合することになります。 本テストでは、2基のPowerEdge 1855ブレード上で計20台のVMを稼動し、一定のデータベース負荷をかけました。そして、ブレード間を移動させるVM数を徐々に増やしていったところ、10分間に20台すべてのVMを移動させた過酷なテストでさえ、良好な性能が維持できることがわかりました。 |
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