|
||||||||||||||||||||||||||||||||
| 前のページ 1 2 3 4 次のページ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| ESX Serverの最適化 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
|
VMotionを使用するには、VMの仮想ディスクをストレージに設置し、当該VMをホストする(または将来ホストする可能性のある)全ESX Serverシステムからアクセスできるよう設定する必要があります。この要件を満たすため、2つのGigabit Ethernet NIC(NIC0とNIC1)を標準搭載するPowerEdge 1855ブレードサーバそれぞれに、デュアルポートのファイバチャネル・ドーターカードを追加し、Dell|EMCファイバチャネルSANに接続しました。 ESX Serverの場合、NICは、サービス・コンソール専用、仮想マシン専用、または、サービス・コンソールと仮想マシン兼用のいずれかを選ぶ必要があります。今回のテストではデフォルトのインストール構成を使いましたが、この場合、NIC0はサービス・コンソール専用に、また、NIC1はVMkernel専用(VMとVMotionが使用)に割り当てられます。VMotionは、ソース側の物理サーバからVMのメモリ・ステートをコピーし、ネットワーク・ファブリックを介してターゲット・サーバに送ります。 VMotion処理は、ネットワークI/Oが頻繁に発生します。よってNIC1では、ごく短時間にネットワーク・トラフィックが爆発的に増え、その量は、メガバイト単位から時には数ギガバイトに至ることもあります。実際のスループットは、仮想マシンに割り当てられたメモリの大きさによって異なります。以降の章では、VMotionトラフィックが他のVMのネットワーク・トラフィックに与える影響について、詳細を説明します。 表3は、2台のブレードで採用したESX 2.5.1のセットアップ内容をまとめたものです。
表3:ESXの設定 |
||||||||||||||||||||||||||||||||
| テスト内容 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
|
テストには、「DS2」と呼ばれるアプリケーションを使いました。DS2は、オンラインのDVDショップをシミュレーションするSQL Server 2000仕様のデータベース・テストプログラムです。各仮想マシンには、オンラインのDVDショップを再現する1GBのデータベースを搭載。ここに100,000件のDVD商品名を登録しました。また、これら20個のデータベースを操作するユーザをシミュレーションするため、C#プログラムを別途用意しました。 これらのシミュレーション・ユーザがオンライン・ストアにログインし、商品名、作者、カテゴリでDVDを検索した後、注文を出します。この駆動プログラム(ドライバ・プログラム)は、データベースが処理できる1分あたりの注文数と、シミュレーションしたエンドユーザに対する応答時間(合計)を測定します。 20台のVMは、1つの「ゴールデンマスターVM」からコピーして作りました。このとき使用したのが、VMware Virtual Infrastructure SDKのクローン・スクリプトです(vmclone1.cs)。各VMの構成内容を表4に示します。
表4:VMの構成内容 テストは、100分のテストを2セット行いました。1回目のテストでは、1台のESX Serverホストあたり10台のVMを実行し、計20台のVMにデータベース負荷をかけましたが、VMotionイベントは実行しませんでした。2回目のテストでも、同じデータベース負荷を同じ条件でかけましたが、今回はブレード間でVMを移動させており、時間を追うごとに移動頻度を増やしていきます。 最初の10分間では、VMotionイベントを2回実行しました。このとき、1台のVMをブレード1からブレード2に、また、別のVMをブレード2からブレード1に移動させています。次の10分間では移動数を増やし、一方向あたり2回ずつ、計4回のVMotionイベントを発生させます。以降、同じ要領でテストを繰り返し、最後の10分間では、一方向あたり10台、計20台のVMを移動しました。つまり、最後の10分間では、一方向あたり平均して1分に1台のVMが移動することになります。 2セットのテスト(VMを移動させなかった場合と、移動させた場合)が完了したら、測定結果を比較し、VMの移動が性能に及ぼす影響を分析しました。テスト結果は、次項で説明します。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
前のページ 1 2 3 4 次のページ |
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||

