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| 第2のポイント「行動ポイント」とは | ||||||||||||
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今回は顧客の自社に対するロイヤリティを醸成し、優良顧客化につなげるために、第1回〜第3回までの紹介で示したポイントとは異なる企業通貨の活用方法について解説する。 野村総合研究所(以下、NRI)では、この第2のポイントを「行動ポイント」と名付け、その活用方法についても研究を行っている。今回は、「行動ポイント」とは何かについて解説し、企業通貨の新しい活用方法について紹介していく。 |
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| 行動ポイントと流通ポイント | ||||||||||||
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NRIではポイントプログラムを2種類定義している。1つは「流通ポイント」、もう1つは「行動ポイント」と呼んでいる。流通ポイントとは、これまでに解説した企業通貨そのものであり、いわゆる「ポイント」のことである。字のごとく、自社のみならず他社にも流通できる、通貨に値する流動性を持ったポイントである。 新しい概念の「行動ポイント」とは、「顧客が企業にどの程度利益をもたらしてくれたか」を数値化したもので、「流通ポイント」とは異なり流動性は持っていない。では、「行動ポイント」とはどのような意味を持ったものなのであろうか。 |
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| 行動ポイントの特性 | ||||||||||||
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「行動ポイント」とは、顧客の企業に対する貢献度を示すポイントである。言い換えると、優良顧客を厳密に定量的に判別することができるポイントであるといえる。 「流通ポイント」においても、貯まっているポイントを指標として優良顧客を選別することがある程度可能である。しかし流動性を持っているため、他社で貯めたポイントを変換することで、その会社のポイント保有がゼロであった場合でも、数値上から判断するとその会社の優良顧客として扱われることが、原理的には可能である。そのため不公平感が生じる可能性があり、優良顧客を選別する道具としては、やや力不足の面がある。 そこでNRIが着目しているのは、「行動ポイント」が持つ公平かつ定量的に優良顧客を選別できる特性である。 |
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| 行動ポイントの活用効果 | ||||||||||||
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では行動ポイントの導入により、どのようなことが可能になってくるのであろうか。そのメリットは、自社だけでなく関連する企業や顧客などに対する効果を含めて、表1の7つがあげられる。
表1:行動ポイント導入のメリット 出所:野村総合研究所
※注1:
ただし、過去の優良顧客の中には「ファン化した顧客だが、たまたまその年の利用がすくなかった」という顧客もいるため、実際のオペレーション上は顧客心理もくみ取りながら、次年度の優良顧客の取り扱いをするべきである。ある業界では、あえて、ぼやかした線引きで優良顧客の定義付けを行い、過去の購買履歴を見ながら、顧客の色分けをすることで、単年度だけではなく、中長期的な優良顧客の囲い込みを行っている。
このように行動ポイントは、通常の流通ポイントとは異なる形で、顧客の囲い込みが行えるため、上位顧客へのサービス向上を狙いたい企業にとっては、非常に有力なマーケティングツールになり得る。では、次に行動ポイントの活用事例について解説していく。 |
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