Mac OS X Serverとは、Appleが提供するUNIXベースのサーバOSで、同社がリリースするデスクトップ型マシン「Power Mac」や「Mac Pro」、そしてサーバ型マシンの「Xserve」などで動作します。
図1:XserveとXserve RAID
このMac OS X Serverは、同社にSteave Jobs氏が復帰しなければ誕生しなかったサーバOSだといえるでしょう。それはMac OS X Serverが、一度Appleを去ったJobs氏の立ち上げたNeXTコンピュータ社のサーバOS「OPENSTEP」を基礎にした、BSDベースのサーバOSだからです。
ちなみに、いちばん最初に「Mac OS X Server」の名前で発売された製品は、1999年夏の「Mac OS X Server 1.0」です。OPENSTEPをベースに将来のMac OSを目指し、コードネーム「Rhapsody」として開発されました。
しかし開発者たちの支持を得ることができず、RhapsodyはMac OS X Server 1.0として「暫定的に」リリースされた後、現在のMac OS Xと統合されました。つまり現実的に考えた場合、現行のMac OS X Serverのルーツとなるのは2001年3月にリリースされた「Mac OS X Server v10.0」となります。
現在リリースされているMac OS X Serverの最新版は、2005年4月にリリースされた「Mac OS X Server v10.4」です。その後、AppleがPowerPCからIntelへとプラットフォームを変更したことに伴い、2006年8月にはUniversal Binary版(PowerPCでもIntel CPUでも稼働する)の「Mac OS X Server v10.4.7」が登場しました。なお、本稿執筆時点での最新バージョンは「10.4.9」です。