TomcatをLinuxへインストールしよう!(パッケージ管理システム編)
自動起動の設定
最後にOSの立ち上げ時にTomcatを自動起動して、OSを終了する際にはTomcatも自動的に終了させる(サービス/デーモンとして実行する)方法について紹介します。
圧縮ファイルを解凍してインストールした場合
圧縮ファイルを解凍した場合、jsvcツールを用いてサービス起動用スクリプトを作成します。Tomcatのbinディレクトリに移動します。
# cd /$CATALINA_HOME/tomcat5/bin
binディレクトリ内にある「jsvc-src.tar.gz」を展開します。
# tar xzvf ./jsvc-src.tar.gz
展開してできたjsvc-srcディレクトリに移動します。
# cd /jsvc-src/
configureファイルに実行権限を与えます。
# chmod a+x ./configure
configureコマンドをjavaを指定するオプション付きで実行した後、コンパイルします。環境変数JAVA_HOMEが有効になっている場合はこのオプションは必要ありません。
# ./configure -with-java=/usr/java/jre1.5.0_11 # make
コンパイルしてできたjsvcというファイルをTomcatのbinディレクトリに移動します。「$CATALINA_HOME/bin/jsvc-src/native/Tomcat5.sh」を基に自動起動用のスクリプトを作成します。
cp jsvc ..
主な編集箇所を以下に青色で示します。
#!/bin/sh # chkconfig: 2345 80 15 ←追加 # description: Tomcat5 ←追加 <〜中略〜> JAVA_HOME=/usr/java/jre1.5.0_12/ ←Javaを指定 CATALINA_HOME=/home/User/tomcat/ ←Tomcatインストール場所 DAEMON_HOME=$CATALINA_HOME ←変更 TOMCAT_USER=TomcatUser ←Tomcatの実行ユーザを指定 # for multi instances adapt those lines. TMP_DIR=/var/tmp PID_FILE=/var/run/jsvc.pid CATALINA_BASE=$CATALINA_HOME ←変更 <〜中略〜> case "$1" in start) # # Start Tomcat # $DAEMON_HOME/bin/jsvc \ ←jsvcのパスを指定 <〜中略〜> stop) # # Stop Tomcat # $DAEMON_HOME/bin/jsvc \ ←jsvcのパスを指定 <〜以下省略〜>
Tomcat5.shの編集が終わったら「$CATALINA_HOME/bin/jsvc-src/native/Tomcat5.sh start」および「stop」コマンドでTomcatが起動/終了するか確認してみましょう。問題ないようなら起動スクリプトを「/etc /init.d/」にコピーします。
コピーを行うには、まずrootユーザになります。
# su -
Tomcat5.shをtomcat5という名前で/etc/init.dディレクトリにコピーします。
# cp $CATALINA_HOME/bin/jsvc-src/native/Tomcat5.sh /etc/init.d/tomcat5
tomcat5スクリプトをサービスに加え、有効にします。
# chkconfig -add tomcat5 # chkconfig tomcat5 on
Tomcatサービスの状態を確認します。サービスの状態で、2,3,4,5がonになっていれば自動起動設定は完了です。
# chkconfig -list tomcat # tomcat5 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off