「QEMU 11.1.0」リリース ─ UFS 4.1のWrite BoosterやHIDをサポート
ARMでネスト仮想化、RISC-Vでビッグエンディアンに対応、3200件超のコミットを反映
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QEMU Projcetは8月11日(現地時間)、オープンソースの仮想化ソフトウェア「QEMU 11.1.0」をリリースした。
「QEMU」は、x86、Arm、PowerPC、RISC-V、s390xなどのプロセッサアーキテクチャやハードウェアをエミュレートできるソフトウェア。LinuxのKVMなどと組み合わせることにより、ハードウェア支援による仮想化にも利用できる。
「QEMU 11.1.0」は、QEMU 11.1系列の最初の正式版。ストレージデバイスのエミュレーション、各プロセッサアーキテクチャ、GUI、仮想化支援機能などが強化されている。
「QEMU 11.1.0」のハイライトは次の通り。
〇UFSエミュレーションでWrite BoosterとHost-Initiated Defragmentationをサポート
〇virtio-rtc利用時のリアルタイムクロック処理をハイパーバイザからオフロードできるvhost-host-userに対応
〇仮想コンソールの文字エンコーディング処理を改善
〇GTKおよびVNCユーザーインターフェースを改善
〇Arm向けに「imx8mp-evk」マシンタイプを追加
〇Armの「virt」マシンでキャッシュトポロジーを指定可能に
〇Arm向けHVFアクセラレータでネスト仮想化とvGICをサポート
〇PowerNVで予期しないリセット後もメモリを保持するMPIPLをサポート
〇PowerPCのnest MMUエミュレーションに対応
〇RISC-Vでビッグエンディアン構成をサポート
〇RISC-VのZbr/xbr0p93、Zvfbfaなどの拡張命令に対応
〇RISC-V向けに「K230」マシンタイプを追加
〇s390xのKVMでASTFLE facility 2をサポート
〇usb-redirデバイスの解放済みメモリ使用を修正(CVE-2026-15705)
〇virtio-gpuで無限ループやクラッシュが発生する可能性のある問題を修正(CVE-2026-6502)
など。
今回の大きな変更点は、Universal Flash Storage(UFS)エミュレーションの強化。UFS 4.1仕様を基に、デバイスレベルのキャッシュ機能であるWrite Boosterと、ホスト側からデフラグメンテーションを制御するHost-Initiated Defragmentation(HID)をサポートした。また、virtio-rtcとvhost-host-userを組み合わせることによって、リアルタイムクロックの処理をQEMUのハイパーバイザプロセスから外部バックエンドへオフロードできるようになった。
「QEMU 11.1.0」のソースコードは、Webサイトからダウンロードできる。
(川原 龍人/びぎねっと)
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