日本IBM、ハイブリッドクラウド構築を支援する「OpenStack構築支援サービス」発表
日本IBMは3月20日、企業内のプライベートクラウドとIBMのSoftLayerのようなパブリッククラウドを連携させるハイブリッドクラウドの構築を支援するため、オープンソースのクラウド基盤ソフトウェアOpenStackを活用して業務アプリケーションやデータの統合管理と可搬性(ポータビリティー)を実現する「OpenStack構築支援サービス」を発表した。同サービスの価格は1,500万円(税別)から、構築期間は3ヵ月から。
セキュリティーや堅牢性など自社の要望にきめ細かく対応できるプライベートクラウドと、迅速な導入や従量課金などを特長とするパブリッククラウドがある中、プライベートクラウドとパブリッククラウドを混在させて両方の特長を生かしながら連携させるハイブリッドクラウドへの期待が高まっている。ハイブリッドクラウドを実現するには、業務アプリケーションやデータの可搬性を提供して業務の複製やデータをやりとりできる可搬性と、一元的な統合管理によってITガバナンスの統一やエンドユーザーへのサービス向上を図ることが重要になっている。
IBMでは、さまざまなシステムやクラウドにアプリケーション、データ、サービスが散在するという企業の課題に対応するため、ハイブリッドクラウド構築の支援を強力に進めており、さまざまなソフトウェアやソリューションを提供している。特にアプリケーションやデータの可搬性を向上させるための製品、サービスを充実してきているが、今回の発表は、すでに提供しているIBM Cloud Manager with OpenStackを導入するにあたり、迅速かつ柔軟に構築するためのサービスを提供することで、企業のハイブリッドクラウド構築を推進するもの。
今回発表した「OpenStack構築支援サービス」は、オープンソースのクラウド基盤ソフトウェアOpenStackに対応したIBM Cloud Manager with OpenStackを導入し、企業内システムにおけるプライベートクラウドと、IBMのSoftLayerやOpenStackに対応したパブリッククラウドとを連携させたハイブリッドクラウド環境を構築する。IBM Cloud Manager with OpenStack V4.2 は、異機種混合のサーバー環境*の何千ものイメージを単一のユーザーインターフェースから管理でき、同梱される IBM Platform Resource Scheduler によるポリシーベースの自動的なリソース管理でITインフラの効率的な運用が可能になる。「OpenStack構築支援サービス」においては、IBMがこれまで培ってきた知見やノウハウを生かすことにより、短期間で最適な導入を支援する。
また、プライベートクラウドとパブリッククラウドで利用しているCPU、ディスク、ネットワークといったリソースを、同一の画面で一元的に統合管理できる。これにより、ITガバナンスの向上やITサービスの見える化を実現して利用者のサービス向上につなげることができ、企業のITとして全体最適を図りやすくなる。また、システム管理者の運用負担も軽減できる。さらに、業務アプリケーションやデータの可搬性を提供して業務の複製やデータのやりとりができるようになる。これにより、パブリッククラウドで小さく始めた業務をプライベートクラウドに本格展開したい、プライベートクラウドで稼働している業務のピーク時の負担軽減やバックアップでパブリッククラウドを活用したいという場合などにも、移行が容易になる。
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