Eucalyptusのインストールと設定

2011年9月15日(木)
田中 智文(TANAKA TOMOFUMI)

※この記事は、書籍『Eucalyptusではじめるプライベートクラウド構築』の内容を、ThinkIT向けに特別にオンラインで公開しているものです。詳しくは記事末尾の書籍紹介欄をご覧ください。

Eucalyptus のインストール

本節では、CentOS 5.5(x86_64)にEucalyptus をインストールする方法について説明します。

OS に必要となる設定

インストールグループの設定

インストールグループの選択画面において、NC をインストールするサーバでは、「Virtualization」(日本語インストールをしている場合は「仮想化」)を選択します( 図1 )。

図1:インストールグループの設定(NC)(クリックで拡大)

フロントエンドでは、特に指定はありませんが、GUI が不要な場合は、無駄なリソースを使わないように、「Desktop-Gnome」のチェックを外しておくことをお勧めします( 図2 )。

図2:インストールグループの設定(フロントエンド)(クリックで拡大)

ファイアウォールとSELinux の設定

CentOS 5.5 のインストールの完了後、サーバにログインし、ファイアウォールとSELinux を無効にします( 図3 )。

図3:ファイアウォールとSELinux の設定(クリックで拡大)

不要なサービスの設定

Eucalyptus を動かすために不要となるサービスを停止するように設定します。

# フロントエンドとNC両方にて実施
chkconfig iptables off
chkconfig ip6tables off

# NCにて実施
chkconfig libvirtd off

ループバックデバイスの設定

Eucalyptus は、EBS のボリュームやインスタンスの起動において多くのループバックデバイスを必要とします。そのため、次のようにループバックデバイスを増やす設定をします。

# CLC/CCとNC両方にて実施

echo 'options loop max_loop=256' > /etc/modprobe.d/loop

for i in `seq 8 255`; do echo loop${i} >> /etc/udev/makedev.d/50-udev.nodes; done

◆◇◆◇ NOTE ループバックデバイスの最大数の制限 ◆◇◆◇

CentOS 5 系ではループバックデバイスの最大数が256 個までしか作成できないため、 max_loop=256としていますが、CentOS 6 以降では max_loop の数を256 個以上にすることも可能です。

著者
田中 智文(TANAKA TOMOFUMI)
NTTデータ先端技術株式会社

2008 年に高知から上京し、NTTデータ先端技術株式会社に入社。業務ではWebアプリケーションの開発やOSSクラウド基盤の調査、検証に従事。志田の作成したGUIクライアント「tAWS」のメンテナンスと機能拡張を行っている。
Twitter:@tanacasino

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