中堅企業におけるERPパッケージの導入動向
中堅企業におけるERPパッケージの導入動向
年商500億円以下の企業を中規模企業と定義する。またその内訳を年商100億円以下の中堅企業と年商101〜500億円の中小企業に分ける。
2002〜2008年のライセンス売上高の推移
ERPパッケージの中規模企業向け出荷金額の推移を見ると、年商101〜500億円レンジでは2002〜2008年のCAGRの予測は13.5%、年商100億円以下のレンジでは同CAGRは13.8%と予測され、どちらのレンジの年平均で二桁成長が見込まれる。
2004年のライセンス売上高シェア

図6:年商101〜500億円の中堅企業における2004年のERPライセンス売上高シェア
年商101〜500億円の中堅企業向けマーケットにおいて、ライセンス売上高(エンドユーザ渡し価格)のシェアでトップはProActiveで16.9%、2位はGLOVIA-Cで15.8%、3位はOBIC7で12.7%となっている。この上位3社については毎年、激しいシェア争いを行っており順位の入れ替わりも激しい。
4位には大手企業向けマーケットで首位の牙城を守るSAP JapanのERPソリューションが11.8%のシェアでランクインした。3位のOBIC7とSAP Japanの差はわずか0.9ポイントとなっており、SAP Japanが大手企業向けマーケットのみならず、中堅企業向けマーケットにおいても着実にシェアを拡大している。

図7:年商100億円以下の中小企業における2004年のERPライセンス売上高シェア
年商100億円以下の中小企業向けマーケットでは、GLOVIA-Cがライセンス売上高シェアでトップとなり、シェアは22.4%である。2位は MJSLINKで17.2%。上位2社が3位以下とシェアで格差をつけている。3位はSCAWで7.5%、4位はSuper Cocktailで7.0%、5位はSAP Japanで6.7%となっており、中堅企業向けマーケットで上位のOBIC7に2.2ポイントのシェア差をつけて5位にランクインとなった。
MJSLINKはミロク情報サービスが展開する中小企業向けERPパッケージであるが、税理士事務所への導入が多く、また「税理士さんから紹介された企業ユーザが導入する」という販売チャネルの強みを持っているのが特徴的である。
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書籍紹介 「競合激化・機能拡張する 2004-2005 ERP市場の実態と戦略展望」 本記事は矢野経済研究所より発刊されている「競合激化・機能拡張する 2004-2005 ERP市場の実態と戦略展望」から抜粋し、加筆、修正を行ったものです。上記調査資料には、さらに詳しいデータや分析結果が記載されています。 |
