JBoss jBPM
JBoss jBPM
JBoss jBPMは、ビジネスプロセスの管理と実行を提供する開発フレームワークと実行エンジンです。JBoss jBPMはアプリケーションサーバで動作させることはもちろん、スタンドアロンアプリケーションで動作させることも可能です。
ビジネスフローをグラフィカルにデザインすることが可能であり、デザインしたビジネスフローはXML形式のjPDL言語でエクスポートされます。各ノード内で処理を記述したクラスを実行させ、また承認フローなどにみられるヒューマンインタラクションのためのタスク管理も行います。
さらにWebサービスのオーケストレーションを行うためのBPEL、Webアプリケーションで組み込むワークフローとして機能するページフローなど複数のプロセス言語に対応します。また、JBoss Seamと容易な連携を実現することで、SOAの環境をより迅速にかつ簡単に構築することができます。
JBoss Rules
JBoss Rulesは標準ベースのルールエンジンを提供し、ビジネス担当者自身のビジネスルールをIT環境で実行そして管理することが可能です。管理されたビジネスルールを蓄積することで、ビジネスルールは企業の知識ベースになることができます。JBoss Rulesは、自然言語を拡張したDrools Rule言語を採用し、Eclipseにプラグイン可能なJBoss Rules Workbenchを利用することグラフィカルにルールの定義、検証などを実現することが可能です。
まとめ
このようにJBoss Enterprise Middlewareは企業で安心して導入できる高機能ソフトウェアをオープンソースコミュニティのメリットを最大限に活かし、低コストで提供することができます。さらにLinuxのデファクトスタンダードでもあるレッドハットは、Red Hat Enterprise Linuxと組み合わせたRed Hat Application Stackも提供しています。

図9:Red Hat Application Stack
このRed Hat Application Stackには、アプリケーションサーバであるJBoss EAP、LinuxオペレーティングシステムのデファクトスタンダードでもあるRed Hat Enterprise Linux、オープンソースデータベースのMySQLとPostgreSQL、そしてHTTPサーバを代表するApache HTTP Serverが含まれます。
Apache HTTP Serverを利用することによりJavaのみではなく、スクリプト言語のPHPやPerlも利用できるようになります。またオープンソースデータベースもサポートすることにより、OSからアプリケーションサーバまで企業システムで必要となるフルスタックをレッドハットがサポートすることが可能です。
これまで企業システムで利用されてきた商用のJava EEアプリケーションサーバは、業界のサラブレッドであることは間違いありませんが、JBoss Enterprise Middlewareも今後はそれらのサラブレットと肩を並べて業界をリードしていくことは間違いないでしょう。
次回はJBoss Enterprise Application Platformの操作とアーキテクチャについて説明を行っていきます。
