サービスマップで障害情報を可視化する
サービスマップで障害情報を可視化する
OMWは「サービスマップ」によってサービス指向の管理を実現し、ITインフラのイベントがビジネスにどのような影響を及ぼすかを視覚的にとらえることができる。
また「サービスマップ」では、OMWが監視しているサーバやアプリケーションなどの要素をまとめて「サービス」という言葉で表現している。
サービスやサービスを利用する人、組織などを仮想的に図形であらわしたものを「シンボル」と呼び、そのカラーは障害のレベルに応じて5段階に分けて 表示をすることが可能だ。また、シンボル同士をリンク付けし、障害の影響範囲を確認できるような仕組みを設定することもできる。
図2の例では、対象サーバが停止したことでインターネット事業部、情報システム部、総務部に影響が出ていることが瞬時に判断できる。そしてその中で も情報システム部が障害レベルの一番高い危険域のシンボルカラーを示していることから、情報システム部が提供するサービスが提供不能の状況であることがわ かる。
このように「サービスマップ」は、障害発生時の影響範囲を視覚的に把握することができ、また障害レベルに応じて対応する上での優先度を判断するのに有効だ。
また、多くの管理対象の中から「どの機器のどの部分が問題を起こしているか?」というような障害個所を特定するなどのトップダウン的な使用方法も可能である。
例えば、対象の機器を特定した後にパフォーマンスという観点でのデータが必要な際は、OMWから「HP Performance Manager software」などのツールを呼び出し、パフォーマンスの詳細データとイベントを参照することで、より緻密な深い管理が可能となる。
このように2つの側面から視覚的に障害の状態を把握することで、ITインフラ運用の迅速、かつ正確な対処を行うことができるのである。
(協力:日本ヒューレット・パッカード株式会社)
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