OSSを活用したLinuxのデータ・バックアップ
Mondo Rescue Tips
Mondo Rescueをうまく使いこなすためのノウハウを、以下にいくつか紹介します。
Tipsその1
まず、リストアを行う前には、必ずRAIDコントローラ配下の論理ボリュームを消去した上で、再度論理ボリュームを作成することを勧めます。古い論理ボリュームが残っていると、Mondo Rescueのリストアに失敗することがあります。
Tipsその2
デバイス名にUUIDを使っているUbuntuなどの場合は、バックアップ元(P2V元)となるOSで、/dev/fstabファイル、/etc/mtabファイル、device.mapファイル、/etc/grub/menu.lstファイルに記載されているUUIDを、デバイス名(/dev/cciss/cXdXpX)などに変更しておきます。
Tipsその3
Mondo Rescueのバックアップ時、bzip2コマンドがない旨のエラー・メッセージが表示される場合は、mondoarchiveコマンドに-O(ハイフンゼロ)オプションを付与して無圧縮でisoイメージを作成すると、エラーを回避できる場合があります。
Tipsその4
Mondo RescueによるリカバリDVD作成時には、SELinuxをdisabledにしておくことを勧めます。SELinuxが有効になっている状態で作成したリカバリDVDでは、リストア後に管理者権限でログインできなくなる可能性があります。
Red Hat Enterprise Linux系のOSでSELinuxをdisableにするやり方は、以下の通りです。まず、/etc/sysconfig/selinuxファイルを編集します。
# vi /etc/sysconfig/selinux … SELINUX=disabled …
/etc/sysconfig/selinuxファイルにSELINUXという項目があるので、disabledを記述します。こうしておいてから、OSを再起動させ、管理者権限でログインし、Mondo RescueのリカバリDVDの作成に取り掛かります。
Mondo Rescueのテスト結果
以下に、2010年12月時点でのMondo Rescue 2.2.8と2.2.9の簡易テスト結果を載せておきます。左側がバックアップ元のProLiantサーバー機種とOS、右側がバックアップ先のサーバーです。
Mondo Rescue 2.2.8の簡易テスト結果
バックアップ元サーバー | バックアップ元OS | バックアップ先サーバー |
---|---|---|
HP ProLiant DL380G7 | RHEL5.3 x86-64 | HP ProLiant DL380g7 |
HP ProLiant DL380G7 | RHEL5.3 x86-64 | HP ProLiant DL180 |
HP ProLiant DL360G6 | RHEL5.3 x86-64 | HP ProLiant DL360G6 |
HP ProLiant DL360G6 | RHEL4.8 x86-64 | HP ProLiant DL360G6 |
HP ProLiant DL360G6 | CentOS5.3 x86-64 | HP ProLiant DL360G6 |
HP ProLiant DL360G3 | RHEL5.3 x86-64 | HP ProLiant DL360G3 |
HP ProLiant DL360G3 | RHEL4.6 i386 | HP ProLiant DL320G5 |
HP ProLiant DL365G1 | RHEL5.3 x86-64 | HP ProLiant DL365G1 |
Mondo Rescue 2.2.9の簡易テスト結果
バックアップ元サーバー | バックアップ元OS | バックアップ先サーバー |
---|---|---|
HP ProLiant SL160z | CentOS5.3x86-64 | HP ProLiant SL160z |
HP ProLiant BL465cG1 | RHEL5.3x86-64 | HP ProLiant BL465cG1 |
HP ProLiant DL360G6 | RHEL5.5x86-64 | HP ProLiant DL360G6 |
HP ProLiant DL360G6 | RHEL5.5x86-64 | HP ProLiant DL360G7 |
HP ProLiant DL360G7 | RHEL5.5x86-64 | HP ProLiant DL360G7 |
バックアップ元サーバー | バックアップ元OS | P2V先のサーバー / KVMホストOS |
HP ProLiant DL360G3 | RHEL4.6 i386 | HP ProLiant MicroServer / CentOS5.5 x86-64 |
HP ProLiant DL360G6 | CentSO5.3x86-64 | HP ProLiant DL360G6 / RHEL5.4 x86-64 |
[注意]
上記のテスト結果は、あくまでもMondo RescueとProLiantサーバーの組み合わせにおける簡易的なテスト結果であり、このテスト結果に関して日本HPによる保守サポート及び動作保証はありません。また、バックアップやリストア後の、OSやアプリケーションの正常動作を保証するものでもありません。十分に注意してください。