Rational Team Concertのある生活~チームの1日
1.2. ダッシュボード
チームの状況を簡単に把握できるよう、Web UIに「ダッシュボード」機能があります。ダッシュボード機能を理解するためには、さらっと概要を把握してから、実際にカスタマイズや操作をしてみるのが一番です。
jazz.netでは、Rational Team Concertの開発プロジェクトが、実際にRational Team Concertを使って開発されています(参考URL)。これを実際に操作することで、ダッシュボードの機能がどのようなものかを確認できます。
上記URLの画面右にある「Participate」の中に、「See the project dashboard」というリンクがあります。これをクリックしてみましょう(図4)。すると「RTC Development」のページになります(図5)。その中の「タブ」は、RTCの実際の開発フェーズにおけるデータです。気になる「タブ」をクリックしてみてください。
「3.0 End Game By Team」をクリックしてみます(図6)。「3.0 Defects」をクリックしてみます(図7)。「3.0 RC0 Work Items」をクリックしてみます(図8)。
図4: jazz.netのプロジェクトを見てみる(1)(クリックで拡大) |
図5: jazz.netのプロジェクトを見てみる(2)(クリックで拡大) |
図6: ダッシュボードのグラフの例(1)(クリックで拡大) |
図7: ダッシュボードのグラフの例(2)(クリックで拡大) |
図8: ダッシュボードのグラフの例(3)(クリックで拡大) |
このような見栄えの良いグラフを得るためには、前提として、ワークアイテムなどのデータが、きちんとルールに従って蓄えられることが重要です。今までの開発では「ソース・プログラムの構成管理はきちんとできているが、変更管理との連携が不十分」とか「データの蓄積は進んでいるが、可視化やチーム関係者間での情報共有にまでは手が回っていない」とかが実情ではないでしょうか。
このような課題を解決するためには、必要なデータを簡単に加工できなければなりません。従来、小規模な開発では、これらをExcelマクロで処理する、といったことが行われていました。しかし、多くのプロジェクトを経験すると、こうした作業の繰り返しが組織の生産性を低下させていることに気付きます。
また、XPなどのアジャイルによる「チーム開発」では、メンバー全員がチームの活動状況を把握するため、さらに、モチベーションを高めるために、可視化を含めた情報の共有が必要です。だからと言って、このために、いろいろな人が見えないコストをかけて管理資料の作成に時間を費やすのは、適当ではありません。
RTCでは、このような、管理のための見えない工数を効率化する機能を備えています。簡単に検索し、集計し、これをチームで共有できます。具体的には、「ワークアイテム」の「参照」(query)には「個人照会」と「共有照会」の2種類があることを説明しましたが、後者の「共有照会」がチームで共有するための仕掛けであることが理解できると思います。
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