連載 :
HTML5とあわせて知りたい周辺技術CSS3のキーフレームに基づくアニメーション
2012年4月26日(木)
自動的にアニメーションを開始する
アニメーションを開始するタイミングはマウス操作などに依存しないため、自動的にアニメーションを行うこともできます。
ここまでは「div.sample1:hover」のように、マウスホバー時にアニメーションを開始するよう設定していましたが、以下のように「div.sample1」のスタイルとして設定すれば、アニメーションは自動的に開始します。
ページロード時にアニメーション開始(animation-autostart.html)
div.sample1{ ←:hoverを削除 -webkit-animation-name: myanime; -webkit-animation-duration: 2s; -webkit-animation-timing-function: linear; -webkit-animation-iteration-count: infinite; ←無限に繰り返す -webkit-animation-direction: alternate; ←反転再生させる } ・・・ <div class="sample1">自動的にアニメーション</div>
繰り返し回数をinfiniteとしていますので、ページを開けば自動的にアニメーションが始まり、無限に繰り返されます。
図7:アニメーションが自動的に始まる(クリックで拡大) |
以下のようにアニメーションの対象をbody要素にすれば、ページロード時にページ全体をフェードイン表示させることもできます。
ページ全体をフェードイン(animation-autostart.html)
@-webkit-keyframes myanime { from{ opacity: 0.0; ←始点では透明 } to{ opacity: 1.0; ←終点では不透明 } } body{ ←body要素のスタイルとしてアニメーションを設定=ページ全体をアニメーション -webkit-animation-name: myanime; -webkit-animation-duration: 3s; -webkit-animation-timing-function: linear; }
実行結果は以下のようになります。
図8:ページロード時から徐々にフェードイン(クリックで拡大) | 図9:フェードイン完了(クリックで拡大) |
まとめ
CSS3のTransitions、Animationsモジュールを使うことで、JavaScriptやFlashなどの助けを借りることなく、CSS単体でのアニメーションを実現できます。Transformsモジュールによる変形機能など、より豊かになったCSSの表現力と、Animationsモジュールによるキーフレームに基づくアニメーション機能を使えば、ユーザーの目を惹く特殊効果を生み出すことができます。Webサイト全体の雰囲気を壊さないよう注意する必要はありますが、これまでにないユーザーインターフェースを実現できるでしょう。
もちろんCSS3のアニメーション機能はCSSのプロパティで扱える範囲を対象としていますので、動画を再生するような場合には、それ専用に設けられたHTML5のvideo要素やFlashの動画再生機能などを使用するのが良いでしょう。
次回はベクター形式のグラフィックス機能を実現するSVGについて解説します。
CSS3で実現するアニメーションサンプル(2)
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