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スクウェア・エニックスプロデューサー安藤氏を迎えた、FIXER主催講演会レポート

2013年8月9日(金)
作原 英輔

FIXERのサポートサービス

安藤氏の講演に続き、FIXERの代表取締役である松岡清一が登壇しました。

まず、「FIXERって何の会社?」と疑問に思う方のために、冒頭では講師の自己紹介を兼ね、FIXER及び事例について紹介しました。

FIXERは、クラウドプラットフォームWindows Azureが正式リリースする以前からサポートサービスを実施しており、Windows Azureフルマネージドサービス「cloud.config」を提供しています。フルマネージドサービスとは、Windows Azureの導入設計から運用・保守・監視まで、クラウド利用に応じて発生する業務全般をパッケージ化したソリューションサービスです。こうしたことから、Windows Azureのベンダーとしては老舗として評価されています。

そして、このcloud.configの事例として、アサヒグループ会社の動画配信サイトの構築、約1カ月の公開で270万人余りが登録したmixiアプリの開発・運用、モバゲーやGREEにおけるスクウェア・エニックスのゲーム配信等を紹介しました。

そんな数々の実績を自信に変えて、FIXERはスマゲの世界にWindows Azureという秘密兵器を持って挑みました。

Windows Azureをどのようにスマゲに利用してきたのか?ここからはそのソリューションについて説明していきます。

拡張するスマゲを支えられるWindows Azure

松岡の講演では『なぜ、スマゲをWindows Azureでつくるのか?』をテーマに、スマゲづくりにWindows Azureがどのような点で有用かを詳細に解説しました。

まず話の糸口として、ちょうど1年ぐらい前に投稿されたGigazineの記事を参考に、スクウェア・エニックスのオンラインゲーム『ドラゴンクエストⅩ』の事例を紹介しました。

Gigazineの記事で、ドラゴンクエストXは「世界は一つ」「みんなと一緒に遊べるように」というコンセプトを実現するために、他の多くのオンラインゲームのように、ゲームサーバとデータベースが対になったワールドごとに完結して他ワールドと断絶するのではなく、一つの世界の中でどのユーザーも一緒に遊べるよう、クラウドを選択せず、従来型の巨大なデータベースを採用した、という内容が紹介されていました。

しかし、松岡はこの選択に対し、別の解決策を提示します。

Windows AzureベンダーとしてのFIXERが提示したのは、対になるゲームサーバとSQLデータベースの構造を生かしながら、ゲーム全体を表すデータベースとして、NoSQLデータベースのMongoDBを加える、という解決策です。各ゲームデータの特性を細かく分析し、システム全体を設計することで、ユーザーが100万人、1,000万人、たとえ1億人になったとしても、パブリッククラウドの低コスト技術を使いながら、ワールドの拡張とMongoDBの増設で対処できるシステム構成を紹介しました。

これまでのプログラム資産を生かしつつ、かつ今後の拡張性を考慮すると、現時点ではこの構造がスマゲに一番適したプラットフォームだと推奨します。

アップデートでさらに有益になったWindows Azure

Windows Azureはサービス開始当初、PaaSが主要なサービスでした。

つまり、クラウド利用者はアプリケーション部分(ゲーム開発ではプログラム部分)だけを開発し、それ以下のOS、ミドルウェア、ハードウェア、ネットワーク層部分をマイクロソフトが提供する、というサービスです。

プログラム開発においてWindows AzureのPaaSを利用すると、ミドルウェアを入れ替える必要も、サーバ稼働の少ない夜間にサーバ保守作業をする必要もないので、システム運用及びサーバメンテナンスを担うエンジニアの作業負担を劇的に減らすことができます。また、開発言語もいろいろ選べます。

2013年4月になると、Windows Azure 仮想マシンが正式リリースし、IaaS型サービスも本格稼働。Linuxはもちろん、他のOSもWindows Azure上で動くようになりました。

このアップデートにより、Linuxでゲーム開発をしてきたエンジニアも利用しやすい仕様となりました。仮想マシンが正式サービスされるまでは、PaaSを軸にゲームプラットフォームを構築していましたが、現在は仮想マシンも必要に応じてシステム構成に含めています。

ところで現在、Windows Azureは日本国内にデータセンターがありません。

しかし、CDN(コンテンツ配信ネットワーク)を利用することによって、国内にデータセンターを持つ他社クラウドに劣らない、高速の応答速度を実現しています。2014年にはいよいよ国内にも、首都圏と関西圏それぞれにWindows Azureのデータセンターが開設されることになりました。

サクサク動く操作感が命のスマゲにとって、レイテンシ(遅延)の問題は重要です。日本リージョンが開設されることによって、より一層Windows Azureを選択するメリットも大きくなるでしょう。

他に使いやすくなった点として、仮想マシンにインスタンスを上げてサービスを止めておけば、プログラムを置いておいても課金されないことが挙げられます。また、課金が時間単位から分単位に変更されたことで、会員数(ユーザー)が何十万、何百万人いるゲームでは、1分ごとの課金により大幅なコスト削減が期待できます。

さらに今年の料金改定により、アジアのデータセンターを利用すれば、他社の大手クラウドより4割ほど安く利用できるようになりました。

このように、さまざまな面で使いやすくなったWindows Azureに最高レベルの堅牢性を持たせるため、FIXERは『クロスクラウドディプロイメント』を構築しました。これは、Windows Azureのバックアップとして、もう一つの信頼性の高いクラウドAWS(アマゾンウェブサービス)を活用するシステムです。Windows AzureとAWSを掛け合わせ、稼働率を99.99995%(MTBF:15.768秒)にし、「絶対に止まらないクラウドプラットフォーム」を実現します。

クラウド利用者に、はやく(早く・速く)、やすく(安価・簡単)、安定した(クロスクラウド)ゲームプラットフォームを提供したいと常に模索してきたFIXERが現時点で辿り着いたソリューションを、自信を持って提示させていただきました。

FIXER 松岡による講演(クリックで拡大)
株式会社FIXER クラウドインテグレーション事業部 部長

Webシステム開発会社に入社後、大手コンビニエンスストアのホームページシステムのインフラ運用を担当。その後、大手証券会社のオンライン取引システム構築プロジェクトのインフラチームに参画。豊富な実績を経て、多数のプロジェクトを掛け持ちするプロジェクトマネージャーとなる。新規のシステム構築提案を行っていく中で、従来のオンプレミスだけではなく、クラウド提案の必要性を実感し、株式会社FIXERに入社。現在、今までのシステム構築のノウハウを携え、クラウドプラットフォームWindows Azureのエキスパートとして縦横無尽に活躍中。

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