Citrixの最新トレーニングセンターが国内に開設 〜プロジェクト成功率を高める人材育成のポイントを本社キーマンに聞く〜
プロジェクト成功率を高めるトレーニング
「プロジェクトの成功率を高めるには経験が一番!」と考えている読者も多いと思います。その考え方に私も賛成です。しかし、「現場での経験によるプロジェクト成功率の向上」はその過程に様々な試行錯誤と失敗による経験が存在しています。お客様や利用者にとってみれば、自分のシステムで失敗経験を積まれてはあまりいい気もしません。またソリューションプロバイダーのマネージメント層や営業部門のメンバーも、トラブルなくシステム構築を終えたいものです。
ここにシトリックスの教育部門の売り上げ増加の理由があります。通常のトレーニングは基礎的な学習がメインで、実践的なノウハウは実践でと思われがちですが、シトリックスのトレーニングの強さはまさにこの実践力習得の高さにあるようです。
ジュリアン・スカリーシー氏が言うには「トレーニングによりスキルを高め、その取得レベルを測定した上で、最適な人材を適所適材でプロジェクト配置すればプロジェクトの成功率が高まります。そういう意味でもトレーニングと資格取得は重要です。調査データでもプロジェクトの最大成功要素に「チームのスキル(60%)」をあげています。これは構築フェーズだけではなく、サポートの負荷も軽減し、保守業務の効率も向上します。つまりソリューションプロバイダーや情報システム部門のビジネスの投資対効果を引き上げることができるといえます。統計データを見ると、1週間のトレーニングを事前に受けることで、プロジェクトの成功率は80%から100%近くまで引き上げることができるとのことです。しかも、そのトレーニングの投資は全体予算の3%に過ぎないというデータも出ています。3%の投資で、プロジェクトの成功率をほぼ100%に引き上げ、保守業務を円滑に行えるというのはとても魅力的なことだと思います。」とのことでした。
PHPやRuby on Railsの認定試験を運営する筆者の経験からもとても理解ができる話でした。ただ、トレーニングを受けた人材も時間がたつとスキルが下がり、運営のリスクもあがるため、継続的なトレーニングを受けることもお勧めしたいです。このように書くと営業的な文章に、見えてしまうかもしれませんが、大きな教育が必要になるまでにスキルが落ちてから大型のトレーニングを行うよりも、継続的に差分を受講させた方が投資対効果が高くなると思います。
XenDesktop7のトレーニングで強化された点
英語版のトレーニング教材のリリースから1か月で日本語化され、まさに本格展開を始めようとしているXenDesktop7のトレーニングですが、さらに強化され、より実践された点があります。
ジュリアン・スカリーシー氏は、「XenDesktop7リリースにあたって全面的にカリキュラムを見直して、ソリューションベースとライフサイクルに焦点を当てたカリキュラムにしました。その方がより実践的な理解を得られると考えたからです。しかも、カリキュラムは各国によって違います。各国の取引先や見識者からのフィードバックを活かし、よりその国にあったソリューションと顧客ニーズを取り込んだカリキュラムにしています。」と述べています。
教育事業の運営面での話になりますが、各国のニーズに対応したカリキュラムを組むことは手間とコストがかかります。しかし、実現できれば、受講者にとって投資対効果が高いトレーニングを展開することができます。この辺りも、今後の仮想化デスクトップ市場の拡大に備えたシトリックスの本気度合いが見える部分でもあります。
シトリックス・システムズ・ジャパンの松平知永氏は「教育パートナーが実施していない上位トレーニングや教育パートナーのインストラクターのためのトレーニングを行うために日本でもインストラクターを雇用しました。このインストラクターは認定スクールへのスキルトランスファーも担当し、より一層の支援にもあたります。また、日本でも以前から行っている合格者を招いたイベントや、教材やバグレポートなどの情報交換を行うソーシャルネットワークなども引き続き活性化に尽力していきます。」と述べています。
より実践力を向上させたXenDesktop7の教育カリキュラムと充実した教育環境はエンジニアでない私が聞いてもとても魅力的なものでした。仮想化デスクトップのエンジニアを志す方はぜひ受講をされてはいかがでしょうか?
最後にお得な情報をお伝えします。シトリックスは日本語の無料トレーニングをインターネット上で公開しています。仮想化デスクトップの基礎技術の確認と、トレーニングの体験をする意味でもお勧めです。
XenDesktop7無料オンライントレーニング「Introduction to XenDesktop 7」
この2時間の無料オンラインコースでは、デスクトップとアプリケーションの仮想化の用語について説明します。新規のお客様も既存のお客様も、XenDesktop 7アプリケーションおよびデスクトップソリューションの導入や、このソリューションに移行するかどうかに関係なく、アーキテクチャ、コンポーネント、主なソリューションシナリオ、およびユースケースについて理解を深めることができます。詳細は以下をご覧ください。
→ Introduction to XenDesktop 7
【関連リンク】
参考情報:XenDesktop7ラーニングマップと認定資格マップ
(リンク先最終アクセス:2013.09)
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- 技術部門こそモバイルワークスタイルの導入を!~国内市場調査の結果から読み取る、あるべき姿~
- 富士通とシトリックス、仮想デスクトップサービス「VCC」を発表
- シトリックス、「Citrix XenServer 6.5」の提供開始
- シトリックス、デスクトップアプリケーション管理ソリューションの新バージョン「Citrix AppDNA 6.2」を提供開始
- デスクトップ仮想化最新技術XenDesktop 4 FP1/XenClient
- シトリックス、「XenDesktop 7.8」および「XenApp 7.8」を発表
- 仮想アプライアンスの最新技術
- クラウド環境に最適なハイパーバイザー Citrix XenServer
- シトリックス、企業向けモバイルデバイス管理ソリューション「XenMobile MDM」を発表
- LFが「Kubernetesプロジェクト ジャーニー レポート」とKubernetesの新トレーニング「Kubernetes アプリケーション開発」を発表