RHEL7やOpenStackなど最新技術が集結するRed Hat Summit 2014 現地レポート(前編)
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Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform
Red Hat社が提供するIaaS基盤「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform(通称RHELOSP)」のロードマップが紹介されました。IcehouseベースのRHELOSP 5.0のHAクラスター構成に関する基本的な考え方もブレークアウト・セッションにて示されました。
RHELOSPのHA構成については、サミットの参加者とRed Hat社の技術者の間で様々な意見交換が行われました。展示ブース会場に設置されているパートナー・シアターでは、Red HatパートナーであるGroundWork社によるOpenStackの監視ノウハウについての紹介がありました。OpenStack向けのGUIベースの各種監視ツールが整備されつつあります。
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OpenStackの開発者や初心者向けに利用されるpackstackを手掛ける「RDO」の展示ブースでは、packstackを使ったOpenStackのインストールのデモが行われていました。RDOが提供するpackstackにより、1台のマシンで、OpenStackを簡単に試すことができるようになっています。
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OSSの分散ストレージ基盤ソフトウェア(Red Hat Storage, GlusterFS, Ceph)
自動車会社、映像関連企業、公共交通機関における分散ストレージ基盤ソフトウェア「Red Hat Storage」の事例が紹介されました。Red Hat Storageは、x86サーバーを大量に並べて一つの大きなストレージ基盤を構成するためのソフトウェアですが、すでにペタバイト級の本番システムで利用されていることがわかります。
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Red Hat StorageのベースとなるGlusterFS、OpenStack対応のロードマップが示されました。Red Hat Storageユーザーの待望の機能であるスナップショットの採用が紹介されました。スナップショットはLVM2の技術が利用されています。また、Red Hat Storage、Ceph、Cinder、Swiftの様々な性能評価がRed Hatの技術者によって行われていることが紹介されました。クラウド基盤との連携については、OpenStack CinderやSwiftストレージ基盤にRed Hat Storageを対応させる取り組みが行われていることが示されました。
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分散ストレージ基盤ソフトウェアの主な展示ブースとしては、GlusterコミュニティやCephを手掛けるinktank社、SwiftStack等があり、Glusterコミュニティやinktank社、SwiftStackのエンジニア達が来場者と様々な意見交換を行っていました。Red Hat Storageの基盤技術を手掛けるGlusterコミュニティのブースでは、設定、チューニング、Tipsが記載された資料と大量のTシャツが配られていました。
今回、inktank社のVP兼Ceph製品担当の技術者と会話を交わすことができました。OSSの分散ストレージ基盤ソフトウェアであるCeph自体は、ブロック・ストレージ、オブジェクト・ストレージ、FUSEアクセスの機能を有しており、比較的簡単に分散ストレージ基盤を導入・使用できるようになっていますが、Red Hat StorageとCephとの性能差については、そのストレージ基盤へのアクセスの仕方(利用方法)によって異なると語っていました。inktank社がRed Hat Summit 2014の展示ブースで配布していたCephのパンフレットは、以下のURLから入手できますので、一読をお勧めします。
参考:Cephのパンフレット(PDF)
オブジェクト・ストレージ基盤OSSのSwiftStack(スウィフト・スタック)は、WebUIで簡単に構築・管理が可能であることが訴求されていました。展示ブースで情報交換された来場者には、SwiftStack CEOのJoe Arnold氏著作のSwiftの本が無料で配られていました。
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<明日は後編を紹介します。お楽しみに。>
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