日本語音声の読み上げを行うユニバーサルアプリを作る

2014年7月25日(金)
薬師寺 国安

Windows Phone 8.1プロジェクトの追加

ソリューションエクスプローラー内の「Speech(Windows 8.1)を選択して、マウスの右クリックで表示される、「Windows Phone 8.1の追加」をクリックします(図5)。

図5:「Windows Phone 8.1の追加」をクリック(クリックで拡大)

「共有プロジェクト追加」のメッセージが表示されますので[OK] をクリックします。

ずると図6のように「Speech.WindowsPhone(Windows Phone 8.1)」のプロジェクトと「Speech.Shared」という共有プロジェクトが追加されます。

図6:「Speech.WindowsPhone(Windows Phone 8.1)のプロジェクトと「Speech.Shared」という共有プロジェクトが追加された

今追加した「Speech.WindowsPhone(Windows Phone 8.1)」プロジェクト内にあるPackage.appxmanifestをダブルクリックして開き、図3のように「マイク」にチェックを付けてください。これを忘れると共有して実行した場合エラーになりますので、注意してください。

ファイルを共有する

では、「Speech(Windows 8.1)」プロジェクト内のMainPage.xamlを「Speech.Shared」プロジェクト内にドラッグ&ドロップします。MainPage.xaml.csファイルも同時についてきます。

「Speech(Windows 8.1)」と「Speech.WindowsPhone(Windows Phone 8.1)」内のMainPage.xamlは削除します。すると図7のような状態になります。

図7:「Speech.Shared」プロジェクト内にMainPage.xamlをドラッグ&ドロップした

次にWindows Phone 8.1で普通に表示させるとPortraiteの縦に表示されコントロールが中央によって、小さく表示されてしまいます。そこでコントロールを横の表示にするために、「Speech.WindowsPhone(Windows Phone 8.1)」プロジェクト内にあるPackage.appxmanifestをダブルクリックして開いて「アプリケーション」タブ内の「サポートされる回転:」内の「横」にチェックを付けてください(図8)。

図8:「アプリケーション」タブ内の「サポートされる回転:」内の「横」にチェックを付ける(クリックで拡大)

これで、Windows Phone 8.1のエミュレーターは縦で表示されますが、内容は横で表示されますので、エミュレーターを横に回転させると見やすくなります。

それでは実行してみましょう。VS2013メニューの「ローカルコンピューター」の横にある小さな[▼]アイコンをクリックして、「スタートアッププロジェクト」を選択し、次に「Speech(Windows 8.1)」を選択して、[デバッグ]ー[デバッグ開始]と実行します。先の図4のように表示されます。

では次に「スタートアッププロジェクト」から「Speech.WindowsPhone(Windows Phone 8.1)」を選択します。VS2013メニューの「ローカルコンピューター」と表示されていた場所に、エミュレーターが表示されます。デフォルトの「Emulator 8.1 WVGA 4 inch 512MB(JA)」のままで実行します(図9)。

図9:「Speech.WindowsPhone(Windows Phone 8.1)」をエミュレーターで表示した(クリックで拡大)

今回はここまでです。この程度のコードならWindows アプリ、Windowos Phone 8.1アプリの共有は簡単にできます。

次回は最終回として、今回作ったアプリを実際にWindows ストアの審査に応募します。有用性と価値についてどう判断されるかわかりませんが、筆者としては身体に何らかの障害を持たれている者同士のコミュニケーションのツールになるのでは、という点を強く主張して申請してみたいと思います。

ロゴの作成、パッケージファイルの作成方法、申請の手順について解説していきますので、お楽しみに。

  • 日本語音声読み上げユニバーサルアプリ

    『ユニバーサルWindowsアプリ開発』 第4回のサンプルプログラムです。
薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basic プログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット PROJECT KySS を結成。2003年よりフリーになり、PROJECT KySS の活動に本格的に参加、.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindows ストア アプリを多数公開中

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。

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