「Ansible Galaxy」のオープンソース化、仮想マシンイメージ「Container-VM Image」の正式リリース、ほか
こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。
10月になって、カンファレンスがいたるところで、開催されています。特に今週は、米国Enterprise DB社が主催する「POSTGRES VISION 2016」というイベントが、米国で初めて開催されました。また12月には日本でも「PGConf.ASIA 2016」が開催されます。今年は、PostgreSQLの誕生から20年ということもあり、関連する話題が満載です。
今週もOSSに関する注目すべきトピックを取り上げましたので、ゆっくりとご覧下さい。
富士通SSL、全文検索/分析エンジン「Elasticsearch導入サービス」を販売
富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)は6日、オランダのElastic社によるOSSの分散型検索・リアルタイム分析エンジン「Elasticsearch」の導入から運用サポートまで、ワンストップで支援する「Elasticsearch導入サービス」の販売を開始しました。「Elasticsearch」は、全文検索ライブラリ「Apache Lucene」を内包しており、テキストデータの検索や収集したデータのリアルタイム分析など、さまざまな用途に活用できます。「Elasticsearch導入サービス」では、「Elasticsearch」を含む「Elasticスタック」と拡張プラグイン群「X-Pack」を活用し、データの可視化やセキュリティ、アラートなどの拡張機能を提供します。
(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/10/07/191/)
「OpenStack Newton」がリリース
「OpenStack」の14番目となるバージョンである「OpenStack Newton」が、10月6日にリリースされました。OpenStack Foundationは、Newtonの新機能によってコンテナのクラスタ管理やネットワーキングにおけるユーザーエクスペリエンスが向上するとともに、スケーラビリティと弾力性が強化されると述べています。また、ベアメタルプロビジョニングのためのコンポーネント「Ironic」や、コンテナのオーケストレーションに向けたクラスタマネージャ「Magnum」、コンテナのネットワーキングプロジェクト「Kuryr」の更新によって、コンテナや、仮想インフラ、物理インフラが単一コントロールプレーンの下で容易に統合できるようになっているとも述べています。
(参照記事:http://japan.zdnet.com/svc/nls/?id=35090189)
Google Cloud用の仮想マシンイメージ「Container-VM Image」が正式リリースされる
米国Google社は7日、Chromium OSをベースに作成した仮想マシンのイメージ「Container-VM Image」を正式にリリースしました。Chromium OSは、「Google Chromebook」で採用されているChrome OSの基となっているLinux OSです。低スペックのマシンでも快適に実行可能な軽量性と堅牢なセキュリティを備え、自動アップデート機能を備えるなどの特徴があります。「Container-VM Image」は、このChromium OSをDocker実行環境として最適化し、Google Cloud上でのDockerコンテナの実行に必要なソフトウェアだけを組み込んで、仮想マシンイメージにしたものです。
(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/google_container-vm_image.html)
アララ、ブロックチェーン技術mijinの電子マネー分野への適用を表明、実証実験の成果を受けて
プリペイドカード/ポイントカードpoint+plus(ポイントプラス)」のサービスを運営するアララ(株)は、テックビューロ(株)が提供するプライベートブロックチェーン技術mijinを評価する実証実験を実施し、その結果を見て同社の実システムへの採用する方針を固めたことを11日に発表しました。実証実験の結果、mijinを用いて毎分3000取引(平均50取引/秒に相当)の取引を安全に実施できることが確認されました。また、1取引あたりのコストを現行システムの30%程度まで削減できると見込んでおり、「多対1で大量トランザクションが発生する当社point+plusのようなシステムにも、十分適用が可能であるとの結論に達した」と記しています。
(参照記事:http://jp.techcrunch.com/2016/10/11/arara_adopts_blockchain/)
レッドハット、「Ansible Galaxy」をオープンソース化
米国Red Hat社は11日、構成管理ツール「Ansible」のロールを管理するサービスである「Ansible Galaxy」のコードリポジトリのオープンソース化を発表しました。「Ansible Galaxy」は、Ansibleのロールをコミュニティーで共有するためのハブで、ロールは、システム管理者のタスクをいつでも実行可能なかたちで、あらかじめパッケージ化したものです。「Ansible Galaxy」のオープンソース化によって、Ansibleのロールを共有するためのリポジトリが入手できるようになりました。これにより、Red Hatが公開しているGalaxyサービスを利用するのではなく、独自のプライベートなGalaxyサーバを設置できるようになります。
(参照記事:http://japan.zdnet.com/article/35090368/)
先週、パートナー企業の10周年パーティにお呼ばれする機会がありました。140名を超える盛大なパーティーで、設立から10年で売り上げが10倍になったそうです。自分たちの得意な領域にフォーカスして、あまり手を広げず着実に事業を進めてきたことの成果のような気がします。新入社員も採用しており、これからの飛躍が期待されるところです。
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- OSS:2016年の振り返りと2017年への展望
- なぜKubernetesが必要なのか?
- OpenStack Magnumとコンテナ
- 国内におけるOpenStackは具体的な導入を計画/検討するフェーズへ、Xamarin SDKをOSS化、ほか
- Windows Server コンテナ始動!
- MS「SQL Server on Linux」プレビュー版をリリース! The Linux Foundation加盟も発表、ほか
- MozillaがGoogleとの検索提携を終了、開催が近づくOpenStack Days Tokyo 2015など5トピック
- #6 KUSANAGIエバンジェリスト登場!
- 構成管理と自動化のツールAnsibleの最新バージョンと将来の姿
- コンテナ連携が進むOpenStack