MS「SQL Server on Linux」プレビュー版をリリース! The Linux Foundation加盟も発表、ほか
こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。
今週もIT関連のイベントが多い週でした。横浜では「Open Source Forum」、また、東京では「Hinemos World」や「Hadoop/Sparkエンタープライズソリューションセミナー 2016」が開催されました。これらのイベントのレポートが来週出てくるのかと思うと楽しみです。
今週もOSSに関する注目すべきトピックを取り上げましたので、ゆっくりとご覧下さい。
テックビューロ、オープンソースの新型ウォレットとブロックチェーン証明書発行ツールを発表
テックビューロ(株)は1日、国際的なブロックチェーンプロジェクトNEM(暗号通貨XEM)とともに、新型のウォレットアプリケーション「Nanowallet」をオープンソースとして公開しました。「Nanowallet」は、NEMとテックビューロのプライベートブロックチェーン「mijin」との両方で使用できるマルチプラットフォームのウォレットアプリケーションです。内部に任意の複数のアセット「MOSAIC」を作成し、それらを送金することも可能で、サーバからPC、モバイル端末と環境を問わず稼働し、さまざまな種類のアプリケーション開発に活用できます。
(参照記事:http://japan.zdnet.com/article/35091786/)
富士通が「PostgreSQL」ベースのDB、検索集計処理性能を最大12倍に
富士通(株)は11日、OSSを使ったDB製品「FUJITSU Software Enterprise Postgres(以下、Enterprise Postgres)」を国内で販売開始したと発表しました。OSSのDBソフトPostgreSQLに、同社が開発したデータ暗号化機能や集計処理の高速化機能を追加したもので、11月末に出荷開始の予定です。「Enterprise Postgres」は、PostgreSQLの最新版PostgreSQL 9.5を基に構成しています。クレジットカード向けのセキュリティ機能「PCI DSS」に対応する暗号化機能を標準搭載したほか、インメモリーの集計機能や並列検索機能を搭載しました。また性能面では、同じ処理をPostgreSQL 9.5で実施した場合に比べて、「検索集計処理速度が最大12倍に向上」したとのことです。
(参照記事:http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/111103347/)
2017年にはOpenStack採用が本格化、国内のクラウド基盤ソフトウェア市場は40%以上の成長予測
調査会社のIDC Japanは7日、2015年の国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場規模の実績と、同市場の2020年までの予測を発表しました。2015年の国内のクラウドインフラストラクチャソフトウェア市場の規模は、217億9,600万円で、前年比で47%の増加でした。特にプライベートクラウド向けは市場全体の68.5%を占め、成長率も50%と高い伸びを示したとのことです。2016年の国内のクラウドインフラストラクチャソフトウェア市場規模は、306億5,400万円になると予測され、成長率は40.6%。2015年から2020年の年間平均成長率は31.6%と予想され、2020年の市場規模は2015年の約4倍となる862億円としています。
またパブリッククラウド、プライベートクラウドの双方において、オープンソースのクラウドインフラストラクチャソフトウェアであるOpenStackを採用したクラウド基盤の構築が2017年頃から本格化し、OpenStackディストリビューションや機能拡張を図るためのソフトウェアの売り上げも、市場成長に寄与するとも予測されています。
(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/2017openstack40idc_japan.html)
NTTの須田氏がDocker Engineのメンテナに就任 今後の抱負や計画は?
NTTの須田瑛大(すだ あきひろ)氏が、オープンソースで開発されているDocker Engineのメンテナに、11月1日付けで就任しました。いまもっとも注目されているOSSの一つであるDockerの開発に関わることとなった須田氏に、メンテナに就任するまでの経緯や、今後どのような方向での貢献を考えているのか、インタビューした内容です。
(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/docker_enginenttdocker.html)
マイクロソフト「SQL Server on Linux」のパブリックプレビュー版をリリース! The Linux Foundationへの加盟も発表
米国マイクロソフト社は16日、ニューヨークで開催中のイベント「Connect();// 2016」で、「SQL Server on Linux」パブリックプレビュー版のリリースおよびThe Linux Foundationへの加盟を発表しました。マイクロソフトのエグゼクティブバイスプレジデントであるスコット・ガスリー氏は、「LinuxだけでなくNode.jsやKubernetesなど、The Linux Foundationがホストする多くのオープンソースプロジェクトやコミュニティなどとの関係もさらに深めていく」と発言しました。
SQL Server on Linuxが開発されていることは、今年の3月に初めて明らかにされました。現在は「SQL Server v.Next」と呼ばれる次期版SQL Serverをターゲットにしており、2017年中盤にリリース予定とされています。
(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/the_linux_foundationconnect2016.html)(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/sql_server_on_linuxrhelubuntumacosdockerconnect2016.html)
今週は、「北東アジアOSS推進フォーラム」に出席するために韓国の済州島に来ています。韓国や中国でもOSSに関する活動が活発に行われていることを知り、日本もさらに活動を活発化しなければいけないと痛感しました。
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