デスクトップVR並のクオリティをスマホで実現? グーグルの新技術「Seurat」

2017年5月29日(月)
Mogura VR
本記事はVR専門メディア「Mogura VR」から提供されているもので、国内外のVR関連情報をいち早く、正しく、分かりやすくお伝えします。

5月23日から2日間、日本マイクロソフトが開催した年次の開発者会議「de:code 2017」にて、MRデバイスであるHoloLensの開発を主導したアレックス・キップマン氏が来日して講演を行いました。今週は、MRやVRの技術面でのニュースなどを取り上げます。

グーグル、スマートフォンでデスクトップPC並の描画を実現できる新技術「Seurat」を発表

現在のモバイルVRは、そのハードウェアの制約上、デスクトップPC接続型のVRと同レベル程度のグラフィック描画は実現できていませんが、この差をグーグルの新技術「Seurat」は縮めてくれるかもしれません。

この新技術の詳細はまだ公表されていませんが、動画と一部の公開された情報に基づくと、3Dで構成された空間全体を、ヘッドセットを付けているユーザーから眺められる範囲だけに再構成して描画するという工夫が中心となっているようです。このことにより描画する面を限定させることで、コンピューターの負担を軽減し、モバイル端末でも高画質な描画を実現する仕組みとなっています。

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グーグルの新技術「Seurat」 デスクトップVRと同程度の描画をスマホで実現へ
http://www.moguravr.com/google-seurat-vr/

VRアプリ制作ツール「InstaVR」がDaydreamとOculus Riftにも対応。新型Gear VRコントローラでの操作も

InstaVR株式会社は、VRアプリ制作ツールの「InstaVR」の対応機種をこれまでのHTC Viveに加えて、新たにDaydreamとOculus Riftにも拡大したことを発表しました。

「InstaVR」は、ゲームエンジンやプログラムコードの記述不要で、直感的な操作で360度画像・動画を使用したWebベースのVRアプリの制作や配信が行えるツールです。作成した動画や画像は、Web、iOS、Android、Gear VR、Google Daydream、HTC Vive、Oculus Riftなどの端末にワンクリックで配信することができます。

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VRアプリ制作ツール『InstaVR』Daydream、Oculus Rift対応を発表 新型Gear VRコントローラでも操作可能
http://www.moguravr.com/instavr-daydream-oculus-rift/

Acer製のマイクロソフトのMRヘッドセット、開発者版が予約開始に

Acer製のマイクロソフトのMRヘッドセット「Acer Windows Mixed Reality Headset」の予約受付が開始されました。価格は税込で40,000円、発送は2017年8月31日(月)以降となっており、現在楽天市場で予約を受け付けています。

本ヘッドセットは、MRデバイス「HoloLens」と同じWindows Mixed Realityのプラットフォームを使うことで、空間にオブジェクトを配置できるほか、没入型のVR体験もできます。

また、インサイドアウト方式のトラッキングを搭載しています。ヘッドセットに搭載されたセンサーを使うことで、外部センサーなしで位置トラッキングが可能となっています。

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マイクロソフトのMRヘッドセット Acer製開発者版が税込40,000円で予約開始
http://www.moguravr.com/acer-mr-ms/

マイクロソフト、デジタルホログラフィ技術を用いた新型ARディスプレイの論文を発表

マイクロソフトは、デジタルホログラフィ技術を用いた新型ARディスプレイの論文を、7月30日から8月3日にかけて開催される予定のSIGGRAPH 2017向けに発表しました。

この新型のディスプレイは高解像度かつ広視野角(水平80度)である点に加え、現在市販されている輻輳調節の矛盾を解決しているため、乱視などの視力異常を持つ人に対してもディスプレイ側で補正を行い、裸眼でクリアな画像を見ることができるとしています。

マイクロソフトの説明によると、この新型ディスプレイのプロトタイプには、「ディスプレイを頭に装着する際、少しでも眼からずれたり、視線が外れたりすると上手く像が見えない」、「視線に応じて焦点を変えるためアイトラッキングの機構を入れる必要がある」、「ディスプレイのリフレッシュレートが60Hzしか出ない」といった課題もあるそうです。しかし、ディスプレイの画質や視野角、輻輳調節矛盾などの問題を解決している点は注目すべきです。

マイクロソフトは、現段階で残る課題を解決しつつ、単一のグラスタイプのハードウェアに統合していくことで、実用的なARディスプレイを目指しているとのことです。

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技術の進化は続く マイクロソフトが発表した眼鏡型ARデバイスのプロトタイプに注目すべき理由
http://www.moguravr.com/microsoft-ar-glasses/

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