スマホAR時代到来? Android向けARプラットフォーム「ARCore」が登場

2017年9月4日(月)
Mogura VR
本記事はVR専門メディア「Mogura VR」から提供されているもので、国内外のVR関連情報をいち早く、正しく、分かりやすくお伝えします。

今週は、8月29日にグーグルがスマートフォン向けのARプラットフォーム「ARCore」を発表するなど、AR分野で大きな話題がありました。

この分野では、アップルもiOSの次期バージョンiOS 11からARに本格対応すると発表しています。実際、2017年6月5日から9日までアメリカ・カリフォルニア州サンノゼで開かれた「WWDC2017」にて、「ARKit」と呼ばれるiOS 11用のフレームワークも公開しています。「ARKit」は機器側に新しいセンサーを必要とせず、搭載されたカメラと内蔵されたモーションセンサーを使って空間把握を行っています。

今回、グーグルが発表した「ARCore」も同様に、搭載されたカメラとセンサーを用いています。今後のスマホARの動きに注目が集まります。

次々世代VRヘッドセットの鍵となる最新ディスプレイ技術

世界最先端のコンピューターグラフィックスの学会であるSIGGRAPH2017にて、次々世代型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)の姿を連想させる展示がいくつか見られました。そのコアとなる技術は「輻輳調節矛盾」と呼ばれ、従来のHMDに存在する問題を解決するものです。

「輻輳」とは、両眼で物を見るときに眼球が内側に寄ったり、外側に広がったりする運動のことです。対象物が近いときは、いわゆる寄り目となります。また「調節」は、見ている対象にピントを合わせるため眼球にある水晶体の厚みが変化することを表します。

現在主流のコンシューマー向けVRHMDでは、目から数センチメートルの距離に置かれたスクリーンを見るものが主流であるため、調節は数センチメートル先で固定されています。しかしVRHMDでは、実際には数センチメートル先のスクリーンを見ているにもかかわらず、まるで現実と同じような奥行きのある世界が広がっているように知覚するため、輻輳が行われます。通常、輻輳と調節は連動して行われますが、VRHMDでは輻輳だけが行われます。この通常とは異なる現象が、「輻輳調節矛盾」と呼ばれるものです。この問題は、眼精疲労を引き起こす原因と考えられています。

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2世代後のVRヘッドセットの鍵を握るディスプレイ技術
http://www.moguravr.com/vr-headset-3/

絵の枠を越えて広がるバラ HoloLensで見ることで完成する水墨画

2017年8月11日~8月16日に東京・銀座のギャラリー枝香庵で開催された「Shukou Tsuchiya Exhibition 2017 墨唱華 – 抽象水墨花言葉展 –」では、マイクロソフトのMRデバイスHoloLensを使ったユニークな展示が行われました。

同展では、HoloLensを通して観る作品「幻想螺旋薔薇図」が展示されていました。

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絵の枠を越えて部屋の中一杯のバラ HoloLensで見ることで完成する水墨画
http://www.moguravr.com/hololens-sonydes/

VRでの移動に関する8つのアイデアをOculusが公開

VRでプレイヤーが快適にプレイするには、魅力的な没入体験を作り出すことが重要です。しかし、そこでネックとなるのがVR内での「移動方法」です。身体が三半規管が認識している動きとVR内での動きが異なると、「酔い」が発生し、不快感に繋がります。

今回、Oculus社とゲームスタジオCrytekは、協力してVR向けの新たな移動方法の実験を実施しています。その内容がOculusの「Developer Perspectives」にて公開されており、記事にはVRでの移動や回転をするための、8つのプロトタイプを示すビデオも含まれています。

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Oculus、VRでの移動に関する8つのアイデアを公開
http://www.moguravr.com/oculus-rift-vr/

Windwos MRヘッドセットの動作要件が2種類公開 機能制限付ながらゲーミングPCでなくても動作

マイクロソフトは、WindowsのMRヘッドセットを動作させるために必要な、PCのシステム要件を発表しました。また、あわせてユーザーのコンピューターが対応しているかどうかを簡単に調べることができる「Windows Mixed Reality PC Check」アプリを公開しました。

Windows MRヘッドセットはOculus RiftやHTC ViveなどのVRヘッドセットと同じく、PCと接続してVR体験ができるデバイスです。上記2つのヘッドセットに比べて、最小仕様がかなり低く設定されました。

標準となっている「Mixed Reality PC」は、Windows MRヘッドセットの最小要件を満たすものとなりますが、表示フレームレートが60Hzとなるほか、グラフィッククオリティが下がることとなります。

一方「Mixed Reality Ultra PC」はゲーミングPCなど、GPUを搭載しているPCとなります。この仕様を満たすPCの場合、ヘッドセットは90Hzで動作し、グラフィッククオリティが向上、トラッキングの遅延も減少します。

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Windows MRヘッドセット、2種類のPC動作要件が判明 ゲーミングPCでなくても動作
http://www.moguravr.com/windows-mr/

スマホAR時代の到来なるか Android向けARプラットフォーム「ARCore」が登場

2017年8月29日、グーグルはスマートフォン向けARプラットフォーム「ARCore」を発表しました。これにより、Androidスマートフォンで空間を認識したAR機能が利用できるようになります。

アップルもすでに同様のARプラットフォーム「ARKit」を発表しており、iOS、Androidスマートフォンを使った「スマホAR」の時代が幕開けとなります。

グーグルはこれまで、Tangoと呼ばれるARプラットフォームを展開してきました。Tangoには、Tango用のセンサー(STマイクロエレクトロニクスの「LSM6DSM」など)とカメラを組み込んだ一部のスマートフォンでのみ動作しました。

これに対し「ARCore」は、専用のカメラなどを組み込むことなく、スマートフォンに搭載されたカメラを使うだけで、空間を認識するAR機能を使用できるアプリを作成するための開発ツールとなります。Tangoで培われた技術が使われています。

現時点では、ARCoreの開発ツールSDKが動作するのは、Google PixelとGalaxy S8の2機種のみとなっています。グーグルは、「今冬までに数百万台のスマートフォンで動作することを目指す」と述べています。

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スマホAR時代の幕開けか グーグルも今冬にAndroidにARを展開
http://www.moguravr.com/arcore-announcement/

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