マイクロソフトが新Kinect発表、次世代版HoloLensにも活用?
先週はAR/VRデバイスに関するニュースが続きましたが、今週は打って変わってソフトウェアやハードウェアに関する情報が多く報じられました。
中でも開発者らを騒がせたのは、マイクロソフトによる次世代版Kinect(キネクト)の発表です。深度センサーとカメラを内蔵したデバイスKinectは、ジェスチャーや音声認識での操作が可能なデバイスとして、2010年に据え置きゲーム機であるXbox360向けに登場しました。開発者らはゲーム用途にとどまらないKinectの活用方法を見出しましたが、マイクロソフトはKinectを2017年に生産中止しました。今回は同社のクラウドサービス「Azure」と組み合わせて復活した形となります。
Kinectに内蔵されていた深度センサー技術は、現在マイクロソフトのMR(複合現実)デバイス「HoloLens」に使用されています。同社の開発者であるアレックス・キップマン氏はブログにて、次世代型Kinectが「次のバージョンのHoloLensに新たな可能性を与える」としています。今後の展開に注目したいところです。
マイクロソフトが次世代版Kinect発表、深度センサーとAIの融合
マイクロソフトは開発者向けイベントBuild 2018にて、「Project Kinect for Azure」を発表しました。「Project Kinect for Azure」は、オンボードコンピューターを備えた次世代の深度カメラを含むセンサー類のパッケージです。
以前(第3世代)のKinectに内蔵されていた深度センサーの技術は、現在同社のHoloLensに使われています。この第3世代のKinectの深度センシング技術によって、HoloLensは現実世界にホログラムを出現させることができるのです。
そして今回発表された次世代型Kinectは、第4世代にあたります。Azureに対応し、AIが組み込まれることで、これまで以上に精度の高いセンシングが可能になります。HoloLensの開発者であるアレックス・キップマン氏は、ブログにて「次のバージョンのHoloLensに新たな可能性を与える」としています。
本ニュースの詳細はこちら:
マイクロソフトが次世代版Kinect発表、深度センサーとAI融合
https://www.moguravr.com/project-kinect-for-azure-build-2018/
Unity、VR内でゲームや3Dコンテンツを作れるエディタを10月リリース
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは、2018年5月7日に開催された開発者カンファレンス「Unite Tokyo 2018」の基調講演にて、VR内で3Dコンテンツが作成できるエディタ(コードネーム:Carte Blanche/カルテ・ブランシュ)のパブリックリリースを2018年10月に行うことを発表しました。基調講演では、世界初となる同エディタのライブデモも行われていました。
本ツールではVRデバイスを使用し、VR内で直感的に3Dコンテンツを制作することができます。ライブデモでは手元にあるカードに触れるとオブジェクトが実体化、これらのオブジェクトのサイズや色を変更し、目の前のボードに配置してゲームのステージをVRで作成する様子が配信されました。
本ニュースの詳細はこちら:
Unity、VR内でゲームや3Dコンテンツを作れるエディタを10月リリース
https://www.moguravr.com/unity-carte-blanche/
JDI、1001ppiのVR向け高精細液晶開発 リフレッシュレートや応答速度も向上
株式会社ジャパンディスプレイ(JDI)は、従来品より高精細化したVRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)専用の液晶ディスプレイを開発しました。今回同社が開発した低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイ(LTPS TFT-LCD)の画素密度は3.25型で1001ppiに達しており、同社のVR-HMD向け液晶ディスプレイでは最も高精細の仕様になっています。
JDIは今後もVRHMD向け高精細ディスプレイの開発を加速し、2018年度中には1000ppiを超えるディスプレイの量産およびメーカー納入を目指しています。
今回開発した1001ppi LTPS TFT-LCDは、既存の803ppi LTPS TFT-LCDをさらに高精細化しただけではありません。画素の応答速度を4.5ミリ秒から2.2ミリ秒に改善することで、動画ぼやけを抑制しています。またリフレッシュレートは現状主流である90Hzから120Hzまで高められており、レイテンシーの低減に貢献しています。
本ニュースの詳細はこちら:
JDI、1001ppiのVR向け高精細液晶開発 リフレッシュレートや応答速度も向上
https://www.moguravr.com/jdi-vr-2/
サムスン、マイクロソフトとVR/AR両対応の一体型ヘッドセット開発の噂
韓国メディアのThe Korean Timesは、サムスンがマイクロソフトと共同してVR/AR両対応のヘッドセットの開発を進めていると報じています。マイクロソフトとの協業により、MR(複合現実)市場でのパートナーを拡大する狙いがあるようです。
Korean Timesはこの件に関し、「関係する複数のサムスン社員から、電話インタビューを通じて得た情報」であるとしています。電話インタビューによると、サムスンはワイヤレスの高価格帯VR/ARヘッドセットを開発中とのことです。デバイスはスマートフォンやPCを必要としない一体型で、有機ELディスプレイとセンサーを搭載するとみられています。そしてこの開発に際し、マイクロソフトは自社の製品を使用するロイヤリティを下げたということを明らかにしています。
このヘッドセットは、9月にベルリンで開催されるコンシューマーエレクトロニクスショーIFA 2018で披露されるとのこと。本情報は匿名の情報源によるものとされており、公式発表まで真偽は不明ですが、今後の動向が注目されます。
本ニュースの詳細はこちら:
サムスン、マイクロソフトとVR/AR両対応の一体型ヘッドセット開発の噂
https://www.moguravr.com/samsung-microsoft-vr-ar/
※本ニュース記事は「Mogura VR」から提供を受けて配信しています。
転載元はこちらをご覧ください。
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- JDIが高精細1058ppiのVR向け液晶を量産開始
- VRで現実と同程度の解像度を実現する鍵「視線追跡技術」
- またモモに会える! ポストペット新タイトル「PostPetVR」発表!クラウドファンディングも開始
- マイクロソフトがVR触覚デバイス試作機を公開、より自然な触感を再現
- サムスン、MRデバイスの特許出願が判明、発展型と新型を開発中か
- デスクトップVR並のクオリティをスマホで実現? グーグルの新技術「Seurat」
- de:code 2019開催。自動運転車からMicrosoft 365、Azure、HoloLens 2までの基調講演まとめ
- VRを自由に歩けるデバイス「KAT WALK mini」国内販売開始
- クアルコムがXR向け新チップ発表/マイクロソフトの「Windows MR」が2024年下旬終了へ
- 新型PSVRは2022年以降に登場か、SIEのCEOがコメント