結局、iPhoneってなんなの?
iPhoneを持っていない人向けにケータイと比較
それでは、iPhoneを持っていない人向けにケータイと比較してみます。
「電話機能」は、タッチパネルでの操作感が良いので「連絡先」からの発信は快適です。連絡先はPCとの同期やネット上にある同期サービスが使えるため、PDA的と言えるでしょう。着メロはPC上で作ってiTunes経由で取り込めますが、PCの操作知識がいるので少し面倒です。作成ソフトもあるようですが、ケータイに比べるとお手軽感は少ないです。
「メールとカレンダー」は、いわゆるケータイメールのようなプッシュ配信(メール新着の即時配信)は「@i.softbank.jp」のみ可能で、新着通知は画面表示のみとなっています。Gmail、Yahoo!メールなどのWebメールをメインアカウントにし、「i.sb」を通知用にして使っている人が多いようです。Exchangeとはメールだけでなく連絡先やカレンダーも同期できます。また、日本ではショートメール/ショートメッセージにあたるSMSが非常に快適なのですが、海外のようにキャリア間での通信ができないのが残念です。
「カメラ」は、とてもシンプルな機能で200万画素でメール添付は1つだけですが、iTunes(http://www.apple.com/jp/itunes/download/)のAppStore(http://www.apple.com/jp/iphone/appstore/)に、写真を加工/装飾したり、写真共有サイトへアップロードしたりするものがたくさん出回っています。また、PCにつなげれば簡単に転送できます。良くも悪くもPCとネットありきの構成と言えます。
「GPSと地図」は、Google Maps(http://maps.google.co.jp/maps)がついていて、視点の移動や拡大縮小などの操作感はとても快適です。しかし、ケータイではデファクトになっているNAVITIME/EZナビウォーク(http://www.navitime.co.jp/)と比べると、サービスのきめ細かさ、情報の多さという点ではまだまだかないません。
ケータイと比べてどうなの?
「動画とワンセグ」については、動画はiTunesで同期しておいてもいいですし、ネット上のMP4の動画も見られます。筆者としては、外でワンセグより録画を持ち出しの方がいいなと思っていますので、ワンセグそのものがどうなのかと感じています。将来的にはネット経由のロケーションフリーのような機能でも同じことが可能かもしれません。
「音楽とアプリケーション」は、いわずと知れたiTunes、そしてPCと同期することが前提で、課金はiTunesStoreからという、いまや携帯音楽プレーヤーの代名詞となったiPodベースですからコンテンツやシステムは絶品です。
また、アプリケーションもiTunes上のAppStoreから配信されます。ここで配布されるアプリケーションのバリエーションには驚くばかりで、iPhoneというデバイスに間借りした別世界です。PDAとしての機能を提供するネイティブアプリケーション、PCやWebとの連携を前提にしたアプリケーション、ゲームマシンとしても開発環境が整っていて魅力的という話まであり、課金システムもiTunesStoreですし、ケータイでキャリアが握っていた部分がiTunesに集約されていると言えるでしょう。
「Web閲覧」は、携帯サイトへのアクセスはできませんが、PC向けWebサイトへのアクセスはとても秀逸です。Flashこそ見れないものの、レンダリング、JavaScriptともにPCのブラウザと遜色(そんしょく)ありません。Safari(http://www.apple.com/jp/safari/)を持ち歩いている感覚と言えるでしょう。出先でもいつでもWebが見たいなんていう方ならば、この機能のためだけに2nd携帯として持っても損はないぐらいです。筆者はiPhoneを持って以来、帰宅してからPCをつけることが本当に減りました。
さらに、操作性が優れていると感じる点は、ダブルタップやピンチ(つまむ動作)によるズームイン/ズームアウトと、フリックによる慣性スクロールです。iPhoneの画面解像度は320x480と最新の高機能ケータイやスマートフォンに比べると若干低いのですが、この機能によって解像度が気になりません。