つながり、気づき、学びを軸に個人をつなぐ新世代型コミュニティ「新しい働き方LAB」オープニングイベント
2019年4月18日(木)、東京・新宿のInbound Leagueほか、全国11か所で「新しい働き方LAB」のオープニングイベントが開催された。
新しい働き方LABとは、ランサーズ株式会社が全国11拠点で開始する新時代型のコミュニティのこと。ランサーズは、このコミュニティを拠点とし、フリーランスをはじめとする新しい働き方に関心のある方々に「つながり」「気づき」「まなび」の軸で「個人に成長機会を」提供していく予定だ。
この日は、新宿会場だけで、フリーランスをはじめ、パラレルワーカーや、新しい働き方に興味がある方など、合わせて100名以上の参加者が集まった。
個人が主体となり働く時代の到来
―それぞれが共創し、成長し合える場が必要
イベントの冒頭、ランサーズ株式会社 代表取締役社長の秋好陽介さんより、このラボとオープニングイベントに対する思いを込めたメッセージが送られた。
秋好:私自信、自分がフリーランスという働き方を経験していくなかで、「この働き方を推進していきたい」と思い、ランサーズを立ち上げました。それから18年が経ち、ユーザーの方が主体となって一緒に新しい働き方を作っていることをうれしく思います。
個人が主体となる時代、なによりも大切なことはつながることだと思っています。ぜひ運営メンバーだけでなく、今日会場にお集まりいただいた方を含めて一人ひとりが「新しい働き方」「個人の幸せ」を作っていくんだという気持ちで、ここから未来につながる「新しい働き方」を生み出せたらうれしいです。
新しい働き方LABでできること
そもそも、新しい働き方LABとは、何ができる場なのだろう。ラボの詳細について、ランサーズ株式会社 執行役員CMOの根岸泰之さんが説明した。
根岸:ランサーズは「テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる」をビジョンに掲げ、「Lancers」や「Freelance Basics」というサービスを提供してきました。そんな中、「新しい働き方」を推進する次のフェーズとして提供するのが、個人に成長の機会を与えることを目的にリアルとネットを掛け算したフリーランスコミュニティ「新しい働き方LAB」です。
その大きな特徴として挙げられるのは、ランサーズが提供するものではなく、全国のランサー(=ユーザー)が作っていく場にしたいということです。現時点では、全国11か所、15名のフリーランスがコミュニティマネージャーに就任し、自分たちで「何をやるのか」「どうやるのか」などを、複数回の合宿やテレカンによるディスカッションなどを通して、今日まで決めていました。
今後の具体的な動きとしては、ミートアップやセミナー、勉強会などを開催する予定です。このようなイベントが既存のものと異なるポイントは、企業が運営してユーザーが参加するのではなく、ユーザーが運営してユーザーが参加すること。今後、コミュニティマネージャーを中心に「つながり」「気づき」「学び」の軸でユーザー同士がつながりあえる場としていけたら幸いです。
実際に新しい働き方LABにチェックインすると、自分のランサーズに登録している情報がその場にいるユーザー一覧に表示される。「なにか新しいプロジェクトをしたい」「同じ職種の方に相談したい」といった時に、その場にいる人たちが何者かわかるのは、「つながる」きっかけとして、ありがたいと感じた。
「新しい働き方を広めていきたい」
―運営者それぞれの思い
全国15名のコミュニティマネージャーのうち、新宿会場には3名のコミュニティマネージャーと新しい働き方LAB所長の市川瑛子さんが登場。まず、市川さんがこのプロジェクトにかける思いを発表した。
市川:私の原体験に、前職で「留学をしたい。でも周りの子たちのように立派な経歴がなく、唯一言える強みは『家族が大切』ということ」と話す学生に自信を与えたという経験があります。また、私自身も、友人のひと言をきっかけに、学校を立ち上げるためにソマリアへ飛び立った過去があります。
これらの経験から、私は人生を変えるきっかけは、ちょっとしたことなんだなと気付きました。だから、新しい働き方LABが、誰かの背中を押すきっかけになればと思うんです。
新しい働き方LABでは、一人だと難しいことができたり、自分では当たり前だと思っていたことが、実は誰かに必要とされる強みになったりというような気づきが得られる場を全国に展開したいと思っています。
実際、今回の立ち上げに向けてコミュニティマネージャーとやり取りをする中で、個人と個人がつながりあうパワーをひしひしと感じました。具体的にいうと、今着ているTシャツやホームページ、ロゴのデザインはすべてランサーさんが作ってくださいました。これからどのような新しいことが生まれるのか、楽しみで仕方がありません。
コミュニティマネージャーとユーザーが一丸となって、それぞれの「自分らしい働き方」を見つけていきたいなと思っています。ぜひこれからやりたいこと、働き方に関するアイディアがあれば発信していただければ幸いです!
その後、続いて各地のコミュニティマネージャーがコミュニティマネージャーになったきっかけや、それぞれの思いを語った。
渋谷・新宿コミュニティマネージャー:田中さやかさん(ライター)
田中:私は会社員を経てフリーランスになりました。新しい働き方LABのコミュニティマネージャーになったきっかけは、今年行なわれた「Lancer of the year」のメンバーになっていたときにお声がけいただき、理念に共感できたからです。
フリーランスになって一人で働く中で、どうしても成長機会が少なかったり、仕事の仕方に悩んだりすることが多くありました。新しい働き方LABの開設をきっかけに、自分の強みや働き方について学びたいなと思っています。
今後、東京の新しい働き方LABでは、イベントやセミナーをたくさん開催していきたいと思っております。ぜひ孤独感を感じている方、悩みを感じている方は気軽に参加してください!
福岡コミュニティマネージャー:桂 浩一さん(ライター)
桂:私は、2016年まで東京でサラリーマンをしていました。そのときに、副業でライターを始め、軌道に乗ったころ、「これなら独立してやっていけそうだ」と思うようになり、4年前にフリーランスになったのをきっかけに地元の福岡へUターンしました。
今回、コミュニティマネージャーになったきっかけは、昨年からランサーズさんと地方に新しい働き方を推進していくというお仕事でご一緒させていただく中で、課題を感じることも多く、一人ひとりに寄り添える立場になれたらと思ったからです。
福岡は今後オープン予定なので、今日は東京会場にお邪魔したのですが、熱量の高さに驚いています。ぜひこの熱量を福岡にも持ち帰り、先に進みたいと思う人の背中を押せるような存在として盛り上げていきたいです!
奥多摩コミュニティマネージャー:小熊裕美子さん(人事・労務)
小熊:私はフリーランスになってちょうど1年ほどですが、自分の居場所が欲しいなと思い、応募しました。私は今、東京の中でも世帯数が少なく、限界集落と呼ばれているところに住んでいます。人が少ない地域だからこそ「人が集まれるような居場所を創りたい」と考えています。
今後みなさんと助け合いながら、何かができたらと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします!
「こんなことをやってみたい」を集めた
ワークショップも開催
この日、会場では新しい働き方LABでやってみたいことのアイディア出しをするワークショップも行なわれた。参加者は、配られた付箋に自分が新しい働き方LABでやっていきたいこと、やってほしいことを記入。
そして、一人ひとりがアイディアを書いた付箋をホワイトボードに貼っていき、新宿・渋谷コミュニティマネージャーの田中さやかさんはじめとする運営メンバーらが気になった意見を発表した。
具体的には、「確定申告会」「初心者向けの勉強会」「これからフリーランスになりたい人への先輩体験談を語るトークイベント」などのアイディアが挙げられていた。また、コミュニティマネージャーは、これらを受けて「今後実現に向けて企画・運営していければ」と語った。
また、オフラインの会場のみならずオンラインでも中継されていた本イベント。イベントの中で、全国各地の新しい働き方LABを中継でつなぎ、集合写真を撮影する様子が印象的だった。
オンライン、オフラインの両輪で個人と個人がつながる様子が、まさにこれから全国の個人がつながりあうコミュニティとして機能していくことへの期待を感じさせる。これからの新しい働き方LABの動きに注目していきたい。
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- “フリーランス”は選択肢の1つ。ランサーズが描くフリーランスの未来とは
- 教育改革実践家の藤原氏、年俸0円Jリーガーの安彦氏が講演。ランサーズ主催の「新しい働き方フェス2019」レポート
- 当事者が語る!パラレルワーカーやフリーランスが企業の人材課題を解決するヒント
- 会社員→フリーランス→会社員⁉ 自由な働き方を実現した女性たち—Warisフリーランスサロン レポート
- ランサーズが「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版」を公開。コロナ禍前後でフリーランスの働き方はどのように変化したのか。「個の力」を活かす新サービスの発表も
- 関係人口と関係社員は人とのつながりから生まれる―「地域と企業と個人を豊かにする新しい関係づくり」レポート
- Withコロナ時代のコミュニケーション課題を解決する ーバーチャルオフィスの活用
- 「自由な生き方」を実現した2人のコミュニティ創始者に聞く、田舎での仕事づくりとは
- 自分の強みを知ることは仕事獲得の第一歩!フリーランスの「セルフブランディング」を考える
- コロナは地方・都市・世界を繋げた。あなたは今後どう働く?「ローカルと都市の関係から考えるアフターコロナの働きかた」レポート