ITエンジニアが覚えておきたい英語表現② 顧客との打ち合わせで使える5つの表現
はじめに
英語で話す際は、文法や単語の知識が大切です。同時に、英語の表現を覚えておくことも、会話をする際に大きな助けになります。繰り返し使える英語表現を覚えておくことで、そのような表現が使える場面に遭遇した場合、毎回自分で文を一から考えなくても済むからです。
そこで今回は、第4回「ITエンジニアが覚えておきたい表現①」に引き続き、ITエンジニアの皆さんが現場で直ぐに使える表現を5つ紹介します。
なお、今回は「顧客との打ち合わせ」で使える表現をピックアップしました。
1. 聞いた情報が正確であることを確認する表現
1つ目は、営業が確認した情報に間違いがないことを顧客と確認する際に使える表現です。
I was informed by our sales rep that ….
(弊社の営業からは、…と聞いております。)
実際の作業を開始する前に、細かい情報を正確に把握する必要があります。例えば、新しい管理システムを構築する場合、現在の情報をどのように管理しているのかを知っておかなくてはいけません。SEがそのような情報を顧客に確認する際に、この表現を使うことができます。
この表現はthatで終わっており、その後は「主語+動詞」が続きます。簡単に言えば「誰が・何が」+「どうする」という文を入れることで完全な文を作ることができます。後ほど紹介する動画で、例文を確認してみましょう。
ちなみに、our sale repは「弊社の営業」という意味ですが、もし営業以外から情報を聞いた場合、この部分を変更すれば簡単に応用できます。
それでは、この表現を使った短いやり取りを動画で観てみましょう。動画では、まず表現の発音を2回確認し、その後、表現が含まれる短い会話が流れるので、下記の3つのステップで観てください。今回紹介する表現は、全てこの流れで練習するようにしてください。
- 表現が2回読まれるので、発音と抑揚を確認しながらリピート練習する
- 表現が含まれる短い会話の字幕を読み、空欄の埋め方と意味を理解する
- 字幕を読みながら、声に出して会話を練習する
うまく言えましたか? 再度、例文を確認してみましょう。
I was informed by our sales rep that currently you are managing all opportunities using Excel, and all daily reports submitted to supervisors are written on paper.
(弊社の営業からは、御社では現在は案件をエクセルで管理されており、日報は紙ベ−スで提出されていると聞いております。)
2. 顧客の希望内容を確認する表現
2つ目は、顧客との打ち合わせで相手が求めている内容を確認する際に使えるものです。
Is it correct that you would like to …?
(…したいという理解で、間違いないでしょうか?)
顧客と打ち合わせをする前に営業から顧客の要望を聞いていても、情報が少しずれていたりする可能性があります。もし情報が間違っていた場合、そこから軌道修正するために余計な時間を要してしまう可能性があるので、顧客とも情報を確認することはとても大切です。そのような確認を行う際に使えるのがこの表現です。
toの後に「動詞の原形」を置き、顧客の要望を続けるようにしましょう。
それでは、この表現も練習動画で観てみましょう。動画を観て練習する際の流れは、先に説明したものと同じです。
再度、例を入れた表現を確認してみます。
Is it correct that you would like to implement a new system and streamline your sales activities?
(新しいシステムを使って営業活動を簡素化したいという理解で、間違いないでしょうか?)
顧客が希望することを、動詞を使ってしっかりと伝えられるようにすることも、この表現を使うためには大切です。
3. より具体的な説明を求める際の表現
3つ目は、具体的な説明を求める際の表現です。
例えば、営業支援システムを開発する際には、顧客がどのように営業活動を行っているか現状を詳しく知る必要があります。具体的な行動内容の説明を受けたい場合に、この表現は効果的です。
May I ask you to elaborate on …?
(…について、詳しくお話し頂けますか?)
この表現のonの後には名詞(または名詞句)を持ってきて、「…について」とできます。また、この表現に含まれるMay I ask you to …?は、何かを丁寧に依頼する際に重宝するものなので、ぜひこちらもしっかりと覚えておきましょう。
それでは、この表現も動画を観て練習してみましょう。ここでも、聞くだけではなく、発音や抑揚を声に出して真似してみてください。
再度、例を入れた表現を確認してみましょう。
May I ask you to elaborate on the sales activities they are doing?
(具体的にどのような営業活動をしているか、詳しくお話し頂けますか?)
会議ではよく聞く表現なので、ぜひ覚えておきましょう。
4. 顧客の要望に合った提案をする際の表現
4つ目は、打ち合わせで顧客の要望を確認した後に、こちらからその要望に合った提案をする際の表現です。
In that case, … would be suitable.
(それでしたら、…が良いですね。)
とても分かり易い表現ですが、顧客が希望している内容に合ったものをストレートに提案できるのでおすすめです。
In that case,とひと言入れて相手の要望をしっかりと把握していることを伝えた上で名詞(または名詞句)を入れ、「…が良いですね」とこちら側の提案を伝えることができます。このひと言を冒頭に入れるだけで説得力が増します。
また、would be suitableの後に、soやbecauseのような接続詞で理由などを続けると更に良いでしょう。
それでは、動画でこの表現の発音や抑揚を確認し、会話での使い方を観てみましょう。
再度、表現を確認します。
In that case, a web-based system would be suitable so that they can input information even while they are out.
(それでしたら、外出先からも端末を使って入力ができるWeb上のシステムが良いですね。)
顧客に納得してもらうためにとても効果的な表現なので、ぜひ覚えておきましょう。
5. 作業範囲を確認する際の表現
最後は、打ち合わせでこちらが行う作業の範囲を正確に把握したい場合に使える表現です。
Would you like us to only …, or would you like us to … as well?
(…単体のもの(開発)でしょうか、または…を含めたものになりますか?)
この空欄には、共にtoの後に動詞の原形を入れます。Would you like us to…?で「私達が…することを希望しますか?」という意味になるので、作業範囲を確認する際に使うことができます。
最初の空欄が含まれる文には、顧客がこちら側に間違いなく希望している作業内容を入れます。orの後の2つ目の空欄が含まれる文には、顧客がこちら側に作業を行って欲しいか分からない作業内容を入れます。これにより、作業範囲をしっかりと確認できるようになります。
上記の訳では、(もの=開発)としていますが、会話の内容に応じて開発内容以外の動作を入れることもできる汎用性の高い表現です。
それでは、空欄を埋める方法や、発音と抑揚を動画で確認してみましょう。
最後の表現の確認です。
Would you like us to only develop the system itself, or would you like us to develop the infrastructure as well?
(今回の開発はシステム単体の開発でしょうか、またはインフラを含めた開発になりますか?)
この表現は、作業範囲を広げて利益を増やす機会につながる可能性もあるので、ぜひ覚えておきましょう。
おわりに
今回は「顧客との打ち合わせ」で覚えておきたい5つの表現を紹介しました。動画を使いながら、これらの表現を繰り返し練習して覚えるようにしましょう。また、空欄に皆さんご自身のアイデアを入れることで、より覚えやすくなります。
英語を使えるようになるには文法や単語の知識が欠かせませんが、同様に表現を覚えることも大切です。その際は文章をただ丸暗記するのではなく、会話ではどのように使われるのか、そして、自分で使う際は、どのように応用できるかも考えながら覚えるようにしましょう。
今回紹介した5つの表現は、ITエンジニアの皆さんにとって覚えておくと必ず得する表現なので、動画を活用して、ぜひ使えるようにしてください!