PEARのライブラリを利用しよう!
パッケージをインストールする
それではいよいよパッケージをダウンロードして、インストールしてみましょう。インストールはpearコマンドを使えば非常に簡単です。
「% pear install [パッケージ名]」で、目的のパッケージが自動的にダウンロードされ、インストールされます。試に「Benchmark」というパッケージをインストールしてみましょう。
この場合は「% pear install Benchmark」となります。
これでBenchmarkパッケージを利用する準備が整いました。しかし、これだけでは利用できないパッケージが存在します。つまり、パッケージの中にはまったく別のパッケージを利用している場合があるからです。その別のパッケージ自体が必須であったり、オプションを利用する場合に必須であったりする可能性があります。
この関係を「依存関係(dependencies)」があるといいます。これを1つ1つ調べて個別にインストールするのは大変です。しかし、嬉しいことにこの依存関係を調べて自動的にインストールするオプション「-a(--alldeps)」が用意されています。
この場合、先ほどのBenchmarkパッケージのインストールコマンド「% pear install -a Benchmark」となります。これでようやく利用する準備が整いました。
念のためにpearコマンドを使って、現在インストールされているパッケージの一覧をもう一度見てみましょう。すると、先ほどインストールしたパッケージが追加されているのがわかります(リスト3)。
Benchmarkパッケージをインストールすると、リスト3の構成でpearのディレクトリにインストールされたことがわかります。また、API Documentを見ると、正しくインストールされていることが確認できます。
インクルードパスを設定する
PEARパッケージはrequire関数やinclude関数などを使ってパッケージを呼び出します。その際に自動的にパッケージファイルを探してくれるディレクトリを指定します。通常php.iniにはすでにinclude_pathが設定されていると思いますが、独自の設定を行った場合などは、pearパッケージがインストールされたパスを設定してください。
その他にも、レンタルサーバなど自分でphp.iniが触れない場合や、共有環境で開発する場合には、ini_set関数やset_include_path関数を使って、パッケージのディレクトリを直接指定することができます。また、include_pathに追加せずに利用したい場合は、正しくディレクトリごとパスを指定すれば問題なく呼び出すことが可能です。