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| 現在のXMLデータベースの特徴と動向 | ||||||||||
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ここで今現在のXMLデータベースがどのような製品であるのかを、改めて整理しておくことにしよう。 |
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| 階層構造の取り扱いに最適化 | ||||||||||
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XMLフォーマットは、階層構造を持つデータを「タグ」と呼ばれる記法を使ってテキストで表現する。次の図2はXMLデータとそれが表現する階層構造を示したものだ。 こうした階層構造によって、報告書の「章立て」にあたる文書の論理構造や会社の組織図、製品の部品構成など、様々なデータを自然な形で表現できる。XMLデータベースは、このような階層構造のデータの扱いに適した構成と機能を備えている。 これに対し、通常のリレーショナルデータベースが扱うデータの構造は「リレーショナルデータ」と呼ばれる表の形式である。リレーショナルデータでは階層構造を効率よく表現できないため、XMLデータの読み込みに対応していても構造が複雑になると検索などの処理性能が上がらなくなってしまう。 |
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| 処理の自動化と業界標準への対応 | ||||||||||
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XMLと同様にタグ記法を用いるHTMLと異なるのは、XMLにはスキーマを記述するための「スキーマ言語」があるという点である。HTMLではタグの種類があらかじめ決められており、ユーザが自由に構造を変更することができない。しかしXMLでは、スキーマ言語を使って個々の要素が持つ意味をコンピュータに伝えることで、構造を自由に処理・活用できる柔軟性を備えている。 この特徴から、XMLは各種アプリケーションや業界標準のフォーマットを定義し、活用するために広く利用されている。スキーマをどのように扱うかは、XMLデータベース製品の特性を決める重要な要素となる。 |
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| 高いデータの柔軟性 | ||||||||||
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XMLのデータ構造はスキーマによって定義できるが、必ずしもXMLデータにスキーマが不可欠なわけではない。リレーショナルデータはスキーマがなければ意味のない数値や文字列の集まりにすぎないが、XMLはそれ自体によって構造とデータの両方を記述することができるためだ。 この特徴によって、XMLデータはスキーマがなくてもコンピュータによって処理できる。スキーマの制約を受けないXMLデータは「ウェルフォームドXML」と呼ばれるが、XMLデータベースの柔軟性を高くするには、このタイプのXMLを効率良く扱えることが重要になる。 |
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| XMLデータベース製品の潮流 | ||||||||||
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今XMLデータベースが注目を集めている大きな理由として、新しいタイプの製品が市場に登場していることがあげられる。XMLデータベースには、XMLデータの格納を専門に作られた「ネイティブ型」と、リレーショナルデータベースにXMLデータ専用の機能を加え両者を統合して扱えるようにした「ハイブリッド型」の2つのタイプがある。 ネイティブ型は過去の市場での経験を活かし、より大量のXMLデータをより速く簡単に検索できるように進化を続けている。比較的最近登場したものには「EsTerraXSS」や「NeoCore XMS」「TX1」などがあり、初期のものから大幅に性能向上したこれらの製品は「第二世代」と呼ばれることもある。 ハイブリッド型データベースは最近になって現れたもので、内部的にXMLネイティブなストレージを持つ「DB2 9」や、内部のデータ構造はリレーショナル型だがXMLデータに特化したメカニズムを提供している「Oracle Database 10g」などがこのタイプになる。 また単体のデータベース製品ではないが、ネイティブ型のXMLデータベースとリレーショナルデータベースをシステム上で組み合わせたものを「ハイブリッド型」と呼ぶ場合もある。 |
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