【四の巻】PostgreSQLの華麗な妙技を堪能する (2/2)

データベース秘伝書
土日に極める「データベース秘伝書」

【四の巻】PostgreSQLの華麗な妙技を堪能する

2007/7/27
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DB2を快適に稼働させる機能とは

   DB2といえばIBMがリリースしているデータベースであり、PCから大規模UNIXサーバまで利用されている著名なものだ。しかしDB2はIBMのハードでUNIXやメインフレームなどで使うもの、と思いこんでいる人も少なくないようだが、他社ハードウェア上のLinux、Windows、Solaris、HP、AIXなど様々なプラットフォーム上で稼動するのである。

   この「DB2 9の全貌」ではオープン系プラットフォーム上のDB2 9の機能について紹介しており、そのなかでも「オートノミック機能」にフォーカスして記事がまとめられている。この機能は、GUI管理ツールが最適なチューニングやパラメタ設定を教えてくれるというもの。データベース構築におけるストレージ管理をはじめ、メモリ管理や自動保守などの導入から構築・運用のそれぞれのフェーズで、どのようにDB2の導入や運用が容易になっているのか、その特徴などを解説している。
DB2 9 DB2 9の全貌
第1回:簡単!オートノミック機能で構築・運用しよう
著者:日本アイ・ビー・エム  岡口 純子
   DB2 9は、パッケージソフトに組み込むデータベースから部門サーバ、大規模オンライントランザクション、大規模情報系システムまで利用でき、コストパフォーマンス、スケーラビリティ、堅牢性に優れた汎用的リレーショナルデータベース(RDBMS)です。

   一般的に汎用の商用データベースというのは、様々な用途に対応するために機能も多く、活用するには十分な知識を持ったエンジニアが不可欠です。現場のプロジェクトでは、そのような人材を必要な時に準備することが難しい場合も多いのではないでしょうか。それ以外にもパッケージソフトの中にバンドルされているデータベースや、部門サーバのようなデータベース管理者のいない環境で使われているものもあります。

   このように、DB2 9のオートノミック機能には、構築や運用時になるべくデータべース管理者の負荷を軽減し、デーやベース管理者のいないシステムでも快適に稼動できるための工夫がこらされています。逆に、トランザクション負荷が高い、データ容量が大きい、性能要件がよりシビアなミッションクリティカルなシステムでは、データベース管理者の方が設計・チューニングすることもできます。このようなチューニングの際も、オートノミック機能を利用して調整値の決定や索引を作成するヒントにすることで、システムの品質を向上することが可能です。

   つまり、なるべく簡単に構築・運用ができるように設計されていながらも、必要に応じて設計・チューニングをすることも可能で、どんなシステムでも使えるような汎用的なRDBMSであることがDB2 9の特徴の1つともいえます。



Oracle Database 10gでは文字コードのトラブルは起きたのか?

   各方面から注目を集めている「Windows Vistaで発生するデータベーストラブル対応指南」だが、Oracle Database 10gやMySQLで必要な対処をテストを交えながら解説を行っている。SQL Server 2005では芳しくない結果だったようだが、Oracle database 10gではどうなのだろうか。データの格納と取り出しや曖昧検索、文字の長さを正しく計測するなど、様々なテストを行った結果がまとめられている。

Vista&データベース Windows Vistaで発生するデータベーストラブル対応指南
第4回:Oracle Database 10gやMySQLで必要な対処
著者:一志 達也
   Oracle Databaseは、Unicodeへの対応も早かった。今回話題のJIS X 0213:2004に対応するために必要なUnicode 3.2については、Oracle Database 10g以降での対応となっている。したがって、Vista環境で利用する際には、それ以降のバージョンを使う必要がある。SQL Serverにもデータ型の先頭に「n」がつくものと、そうでないものがあったように、Oracle Databaseにもnvarchar2やncharといったデータ型が用意される。しかし「JIS X 0213:2004に対応する」という意味では、これらのデータ型を使う必要はない。

   SQL Server 2005が大変だっただけに、なんともあっけなかったのだが、Oracle Databaseでの対応方法も一応まとめておこう。「データベースのキャラクタセットを確認し、AL32UTF8などUnicodeを扱えるものにする」。ただこれだけだから、アプリケーション側はテストを必要とするだろうが、コードの変更などは必要ないため問題を起こす可能性も皆無であろう。

   そこで今回のような記事を執筆したのだが、SQL ServerとOracle Database、データベース業界の両雄には思いがけない違いがあることを理解いただけただろうか。Windows Vistaへの対応は、思ったより手間がかかることは周知の事実となっているが、具体的に何が原因で何をしなくてはならないのか。それを正しく理解して、今後一層の普及が予測されるVistaへの対応を進めてほしい。


PL/SQLの達人になるには

   Oracle DatabaseといえばPL/SQLだ。PL/SQLはOracle社が開発したプログラミング言語で、SQLと手続き型プログラミング言語を組み合わせている。処理の記述とSQLによるデータベースの操作を簡単に記述できることが特長の1つだ。またデータベース内に格納できるという点も、他の言語にはない大きな特長だといえるだろう。

   ORACLE MASTERの開発者向けトラックに用意されているPL/SQLの試験と資格が7月20日に改訂された。この「ORACLE MASTERになろう」では、改定内容や資格取得に必要な情報がいち早く紹介されている。すでにORACLE MASTERを取得している人も、これから取得を目指している人も、欠かさずにチェックしたい記事である。

ORACLE MASTER ORACLE MASTERになろう
第2回:ORACLE MASTER開発者向けトラック Silver PL/SQLが改訂!
著者:日本オラクル  西部 正義
   ORACLE MASTERの開発者向けトラックに「ORACLE MASTER Silver PL/SQL」があります。この資格が今年7月20日に改定されました。今回はこの改訂について説明したいと思いますが、その前にまずPL/SQLの重要性を簡単に再確認しておきたいと思います。PL/SQLを使用しないアプリケーションを設計してしまうと、アプリケーションとデータベース間でデータのやり取りを繰り返し行うことになります。その結果、ネットワークおよびパフォーマンスのオーバヘッドが大きくなってしまい、パフォーマンス低下トラブルに陥いることになります。

   フロント側のアプリケーションで使用するプログラムはCOBOLやC、VB、Java、PHPなどと変遷していますが、このことは、使用する言語が何であれ同じことです。つまりPL/SQLはデータベースを使用する情報システムの開発者にとって「普遍的に必要となるスキル」といえます。

   今回の改訂で、開発者向けトラックのSilver資格が大変魅力的なものになりました。こうなると、データベース管理者トラックのSilverを目指すか、開発者トラックのSilverを目指すかで悩む方もいると思います。そのような方には、まず「第1回:ORACLE MASTERとは」で紹介した「データベース管理者トラックのBronze」に挑戦することをお勧めします。Bronze資格に挑戦することで、データベースの基本スキルを身につけ、自身の適正を確認することができるからです。
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INDEX
【四の巻】PostgreSQLの華麗な妙技を堪能する
  第4週はデータベースの動向と対策を考える
DB2を快適に稼働させる機能とは
土日に極める「データベース秘伝書」
【壱の巻】 データベースの基礎を極める!
【弐の巻】 データベースを見る目を養う
【参の巻】 データベースの動向と対策を考える
【四の巻】 PostgreSQLの華麗な妙技を堪能する

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