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| 第3の前提条件「チーム内の質の高い連携」 | ||||||||||||
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システム開発の成功は個人のスキルやその成果物の質だけで導かれるわけではありません。 システム開発とはチーム作業であり、チームとしてのスキルや成果物が最終的なシステムの品質に大きな影響を及ぼします。チーム作業の恐ろしい点は、チーム内の連携がうまくいかないと、どれほど優れた個人が集まっていても、その個人の優秀さがチームの成果物にまったく反映されないことになりかねない点です。 要するに個々でみれば質の高い個人、あるいは個人成果物でも、それが集まったときに全体として質の高いアウトプットが生みだされるとは限らないということです。 システム開発はチーム作業です。個々の成果物同士が、それぞれ調和をもって連携されることが重要です。そして成果物の質の高い連携を実現する基礎となるのが、個々人の間の質の高い連携なのです。 モジュール間のインターフェースの問題に気づいたら、その情報はすぐにチーム内で共有されなければなりません。設計の定石だけで、個々が勝手に判断してはいけません。ユーザインターフェースの不統一に気づいたら、すぐに声をあげなければなりません。それぞれの機能の最適化だけを考えてはいけません。仕様の漏れに気づいた場合も同様です。 これらの問題はチームとして考えていかなければ、全体としてのシステムの品質確保は難しくなります。 プロジェクトが成功するための前提条件として、まずは質の高いシステムを完成させなければなりません。そして質の高いシステムを実現する前提条件が以下の3つです。
表2:質の高いシステムを実現する前提条件 この3つ前提条件をきちんと整えることこそが、プロジェクトのスタートに当たってプロジェクトマネージャーがまず第一に考えなければならないことです。 もちろんこの3つの条件が整えられたからといって成功が約束されるわけではありません。プロジェクトを失敗に導く要因は無数にあります。 しかし問題が発生した場合のリカバリの難易度や、最終成果物への影響度の大きさ、あるいは他の問題発生の根本原因などという観点で考えた場合、この3つの条件がプロジェクト成功のための重要な鍵であることに間違いはありません。 この3つのうち、どれが欠けても質の高いチーム成果物を期待することはできないのです。 |
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