TOP調査レポート> 従来のアウトソーシングの弱点を克服する戦略アウトソーシング




PMOによるSIerの定量評価 〜 外注業務を円滑管理する試み
PMOによるSIerの定量評価 〜 外注業務を円滑管理する試み

第1回:戦略アウトソーシングによる情報組織改革(前編)
日本総合研究所  加藤 克則氏   2006/5/1
1   2  3  次のページ
従来のアウトソーシングの弱点を克服する戦略アウトソーシング

   企業価値を高め、ユーザの満足度を高める「戦略アウトソーシング」について、日本総合研究所(以下、日本総研) 産業ソリューション事業本部 戦略アウトソーシング・コンサルチーム シニアコンサルタント 加藤 克則氏にうかがった。

   「激変するビジネス環境の中で企業価値を高めるために、情報組織改革を行うことは多くの企業にとって急務です。そのためには情報組織のソーシング戦略を明確にし、ITパートナーシップを構築する必要があります」

加藤 克則氏    加藤氏は、多くのユーザ企業が企業価値を高めるためにアウトソーシングを積極的に活用している現状を述べた。

   現在、ITベンダーのシステムインテグレーション事業とアウトソーシング事業の事業別売り上げ比率はおおよそ半々だという。伸び率では年に売り上げが1%程度伸びているシステムインテグレーション事業に対して、アウトソーシング事業の売り上げは年に数%伸びているという。アウトソーシング事業の成長にともない、それに合わせたユーザ企業の情報組織改革はまだまだ進んでいきそうだ。

情報組織に対するコストダウンの圧力
厳しい経営環境が続いているため、各企業の情報組織に対するコストダウン要求は厳しくなってきている。もちろん個々の情報組織や情報子会社は、日々コスト削減やサービス向上に取り組んでいるが、経営者の目には「金食い組織」にしか映らない(ITに関する重要性は理解されても、自前の組織である必要はないと判断される)。

情報技術の進歩の速さ
情報組織がカバーする技術領域は「ハードウェア」「アプリケーション」「データベース」「通信」など非常に多岐にわたり、しかもそれらの技術革新のスピードが速い(自社要員で、様々な技術領域をカバーすることは現実的でなくなってきている)。企業価値を高めるため情報組織改革は急務であるが、これを自前の要員で担う必要はない(ITの恩恵は利用できればよいのであって、所有する必要はない)。最も効率的な情報組織の姿を実現するためのソリューションとして「戦略アウトソーシング」への期待が高まっている。

情報組織要員の付加価値ある仕事へのシフト
「アプリ開発」「ヘルプデスク」「システム基盤運用」などは、すでに外部委託が進んでいるが、手続きがはっきりしている「定常作業」が外部委託されているだけで、「判断業務」は内部に残っているケースが多い。この「判断業務」は、企業にとって生産的な業務でないことが多く、できればこれらも外部委託し、企画系の業務に要員を配置したいというニーズは大きい。

表1:ユーザ企業がアウトソーシングを活用する理由
出所:日本総研資料

1   2  3  次のページ


日本総合研究所  加藤 克則氏
プロフィール
日本総合研究所  加藤 克則
産業ソリューション事業本部 戦略アウトソーシング・コンサルチーム シニアコンサルタント。


この記事の評価をお聞かせください
ボタンをクリックしますとウインドウが開きます。

INDEX
第1回:戦略アウトソーシングによる情報組織改革(前編)
従来のアウトソーシングの弱点を克服する戦略アウトソーシング
  ITの恩恵は活用するものであり、自前で用意しなくてよい
  「戦略アウトソーシング」の根幹をなすSLAは
PMOによるSIerの定量評価 〜 外注業務を円滑管理する試み
第1回 戦略アウトソーシングによる情報組織改革(前編)
第2回 戦略アウトソーシングによる情報組織改革(後編)