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| 主要ディストリビューションの比較 | ||||||||||||
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本連載の第1回では、ディストリビューション選定のポイントとして「コスト」「ハードウェアのサポート」「サードパーティ製アプリケーションの動作確認」「付属パッケージ」「管理ツール」「サポート」などを解説した。 第2回以降ではこれらの各項目を念頭に置きつつ、企業システムで主に利用されている4つのディストリビューションを取り上げ、その特徴を紹介していく(表1)。
表1:主要なディストリビューション 第2回では、Red Hat Enterprise Linuxに焦点を当てる。 |
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| Red Hat Enterprise Linuxの特徴 | ||||||||||||
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Red Hat Enterprise Linuxは、Red Hat社によるディストリビューションで、企業を主なターゲットとする製品だ。Red Hat Enterprise Linuxは、北米・日本をはじめ世界中で最大のシェアを持つ代表的なディストリビューションだ。開発を行っているRed Hat社は、商用ディストリビューションのパイオニアで、RPM形式のパッケージを開発したベンダーとしても知られている。 Red Hat Enterprise Linuxには、大規模なサーバ用のASと中小規模サーバ用のES、ワークステーション用のWS、そしてネットワーク・クライアント用のDesktopという4種類のバリエーションが用意されている。 これらの製品はサーバ、クライアントともに同一のパッケージで構成されている。CPU数や最大メモリ容量などに差があるとはいえ、事実上、製品の違いはサポートの内容だ。つまりサーバ製品ではサーバとしての用途に応じたサポート、クライアント製品はクライアントとしての用途に応じたサポートを受けることができる。 関連するディストリビューションとして、Fedoraプロジェクトと呼ばれる開発者のコミュニティを主体に開発・配布されるFedora Coreがある。これはかつてRed Hatが無償で配布していたRed Hat Linuxを代替する無償ディストリビューションとしての性格を持つと同時に、Red Hat Enterprise Linuxへの導入に先行して先進的な技術を搭載する実験的ディストリビューションという性格を持つ。 その特徴は、シンプルで使いやすいインターフェースと品質が高く安定したパッケージ群、そしてRed Hat Enterprise Linuxをサポートするサードパーティのソフトウェアやハードウェア製品の数、充実したサポートなどだ。またIntel x86アーキテクチャに加え、AMD64/EM64T、Itanium2、POWER、zSeries、S/390の各アーキテクチャをサポートする。 本連載の執筆時点のRed Hat Enterprise Linuxの最新版は、2005年にリリースされたバージョン4で、中心的なコンポーネントはカーネルが2.6.9、コンパイラがGCC 3.4、Cライブラリが2.3.4をベースとしたものだ。Red Hat社は、約18ヶ月で新バージョンをリリースする方針を持っており、現在はバージョン5に向けてβテストが行われている。 新バージョンの目玉は仮想化ソフトウェアのXenとディストリビューション構成の変更などだ。新バージョンでは、これまで4種類あったディストリビューションがサーバとクライアントの2種類に整理され、クライアントはIntel x86アーキテクチャのみの対応となっている。 では上述のポイントを中心に、その特徴をまとめていこう。 |
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