Tomcat Webアプリケーションマネージャを使ってみよう!

2007年11月30日(金)
羽倉 敬

Webアプリケーションの配備

Webアプリケーションの配備は、配備セクションで行います(図3)。Webアプリケーションマネージャの配備機能を利用することで、手動でファイ ルのコピーやコンテキスト設定ファイルの編集を行うことなく、Webアプリケーションを配備できます。また手動で行った場合と違い、Tomcatを再起動する必要もありません。


配備セクション
図3:配備セクション
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

サーバ上のWARファイル又はディレクトリの配備

「サーバ上のWARファイル又はディレクトリの配備」では、Tomcatと同じホスト上、またはリモートホスト上にあるWebアプリケーションをTomcatに配備することができます。

(1)コンテキストパス(省略可能)

ここで指定したコンテキストパスがWebアプリケーションのパスになります。

例として、コンテキストパスに/helloworldと入力した場合は「http://localhost:8080/helloworld/」がそのwebアプリケーションのパスとなります。

省略した場合は「WARファイル又はディレクトリのURL」に指定したディレクトリ名、またはWARファイル名がそのままコンテキストパスになります。また、「XML設定ファイルのURL」にコンテキスト設定ファイルを指定した場合は、ここで入力されたコンテキストパスは使用されません。

(2)XML設定ファイルのURL

コンテキスト設定ファイルのURLを指定します(使用例、file:C:/hello.xml)。

(3)WARファイル又はディレクトリのURL

WebアプリケーションのURLを指定します。

ローカルファイルを指定する場合は、Webアプリケーションのディレクトリを指定するか(使用例、file:C:/hello/)、またはWARファイルを指定します(使用例、file:C:/hello.war)。

リモートホスト上のファイルを指定する場合は、jarプロトコルを用いてWARファイルをURLで指定します(使用例、jar:http://ホスト名:ポート/hello.war)。

WARファイルの配備

「WARファイルの配備」では、ローカルシステムからWebアプリケーションをホストのTomcatに配備することができます。

(4)アップロードするWARファイルの選択

ローカルシステム上のWARファイルをアップロードして、ホストの「$CATALIMA_HOME/webapps」ディレクトリに配置します。コ ンテキストパス名には、自動的にWARファイル名が使われます。WARファイルをアップロードした場合、Tomcatのserver.xmlに自動的にエントリが追加されます。

独自のコンテキスト設定ファイルを使用したい場合は、WARファイル中に「META_INF/context.xml」ファイルを作成し、コンテキスト設定を記述します。すると、こちらのエントリが優先されます。

次回予告

今回はWebブラウザから各Webアプリケーションの管理を行うWebアプリケーションマネージャを紹介しました。次回は、Tomcatの基本設定ファイルである、server.xmlの解説とTomcatの設定管理をWebブラウザから行えるAdministration Toolを紹介します。

株式会社ビーブレイクシステムズ

千葉大学法経学部卒業。大学時代よりオープンソースに興味を持ち、オープンソース専業ベンダーのビーブレイク システムズに入社。現在に至る。また、現在は社内技術サークルの中心メンバーとして日々提案・啓蒙活動を行う。座右の銘は「自らが求めてつくらなければ、 自身が求めるものはできない」

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